episode 2. 中の君、二条院へ
GENJI 【超訳】
Part Ⅲ 激しく流れる恋の川
Chapter 48.宇治から都へ
源氏物語 第四十八帖 早蕨
episode 2. 中の君、二条院へ
Welcome to SenmojiGenji World!!
源氏物語の今ここ! We are here!!
【超訳】1000文字源氏物語
PartⅠ 華麗なる恋絵巻
- chapter1 【桐壺】壮大なるSTORY
- chapter2 【帚木】男子会の恋バナ
- chapter3 【空蝉】つかみどころのないカノジョ
- chapter4 【夕顔】年上の彼女と癒しの彼女
- chapter5 【若紫】過ちと略奪
- chapter6 【末摘花】雪の朝の衝撃
- chapter7 【紅葉賀】死ぬまで持っていく秘密
- chapter8 【花宴】似た者同士のふたり?
- chapter9 【葵】オンナのオンネン
- chapter10 【賢木】別れ、別れ、それから密会
- chapter11 【花散里】ココロ安らぐ里
- chapter12 【須磨】とりあえず謹慎します。
- chapter13 【明石】最高のカノジョと最愛の妻
- chapter14 【澪標】命をかけて……
- chapter15 【蓬生】シンデレラストーリー?
- chapter16 【関屋】逢えなくても好き
- chapter17 【絵合】世界にひとつだけの
- chapter18 【松風】ふたりの女性と娘のこと
- chapter19 【薄雲】永遠の人
- chapter20 【朝顔】男女の友情は成立する?
- chapter21 【乙女】小さな恋の物語
- chapter22 【玉鬘】元カノのムスメ
- chapter23 【初音】源氏と六条院の新年
- chapter24 【胡蝶】娘なの? 恋人なの?
- chapter25 【蛍】恋多き父と一途な息子
- chapter26 【常夏】ふたりのムスメの明と暗?
- chapter27 【篝火】恋の炎の行方は?
- chapter28 【野分】美しいひとたち
- chapter29 【行幸】ふたりのお父さん
- chapter30 【藤袴】結婚? 仕事?
- chapter31 【真木柱】翻弄された運命の行先
- chapter32 【梅枝】すれ違うふたり
- chapter33 【藤裏葉】長く遅く遠かった春
PartⅡ 幾重にも広がる恋の水紋
- chapter34-1 【若菜上1】それは水紋のように
- chapter34-2 【若菜上2】さざ波が揺らす心
- chapter34-3 【若菜上3】慶びの春と忍び寄る影
- chapter35-1 【若菜下1】六条院の人びと
- chapter35-2 【若菜下2】春の演奏会とある願い
- chapter35-3 【若菜下3】吹き荒れる嵐の六条院
- chapter36 【柏木】想いを遺し恋に死す
- chapter37 【横笛】親友が遺した想い
- chapter38 【鈴虫】想いが交錯する秋の月夜
- chapter39 【夕霧】堅物な浮気、不器用な本気
- chapter40 【御法】消えゆく紫の露
- chapter41 【幻】思慕、痛恨、後悔、懺悔
- chapter41extra 【雲隠】衝撃の演出
これまでのあらすじ
第四十七帖 総角(Chapter 47)まで
薫は大君へ「ずっと一緒にいたいんだ」と恋の歌を贈りますが、大君に応えてもらえません。そこで薫は先に匂宮と中の君を結婚させようと計画し、匂宮は作戦どおり中の君と結婚します。匂宮は中の君の魅力に夢中になります。ただ匂宮の母の明石の中宮はこの結婚に反対で夕霧の娘との婚約を進めようとしています。
この噂を聞いた大君はショックを受け寝込んでしまいます。徐々に弱っていき薫に看取られながら息を引き取ります。薫は哀しみのあまり仕事もせずに宇治に引きこもってしまいます。
超ざっくり GENJI
源氏亡きあとの物語 表向き源氏の息子の薫と源氏の孫の匂宮のダブル主演
薫と匂宮と宇治の三姉妹とのラブストーリー
本章です🎵
第四十八帖 早蕨(Chapter 48)第一話(episode 1)まで
父に続いて姉まで失った中の君の悲しみは癒えることがありません。同じく最愛の大君を亡くした薫も辛い気持ちを匂宮に打ち明けます。薫のあまりの哀しみ様に匂宮はもらい泣きするほどです。
また匂宮は宇治の中の君のところに通うのが難しいので、自宅の二条院に迎える準備を始めます。
episode 2. 中の君、二条院へ
【超訳】早蕨 宇治十帖
薫 25歳 匂宮 26歳
中の君 25歳
夕霧 51歳
~ 見る人も あらしにまよふ 山里に 昔覚ゆる 花の香ぞする ~
(もうこの梅の花を見る人もいなくなるのに、昔を思い出させる梅の香りがするわね)
~ 袖ふれし 梅は変はらぬ にほひにて ねごめうつろふ 宿やことなる ~
(今も昔も変わらない梅の香りだけれど(あなたの美しさは変わらないけれど)、引っ越してしまう先は他のオトコのところだよね……)
~ 身を投げん 涙の川に 沈みても 恋しき瀬々に 忘れしもせじ ~
(涙の川に身を投げて沈んだとしても、大君を恋したときのことは忘れられないんだ)
源氏が紫の上と暮らした二条院を匂宮は譲り受けました。その二条院に中の君を迎えました。最初は自宅の近くに中の君の家を用意するなんてことも言っていましたが自宅に招いたということは「愛人」ではなく「奥様」という位置づけになりますね。思いつく限りの心遣いで中の君を迎えました。中の君の部屋はもちろんのことお付きの女房達の部屋まで気を配りました。牛車から抱き下ろしてあげるのは最上級の出迎え方です。
これで匂宮は宇治への通い婚から解放されることになりましたね。
宇治を離れたくなかった中の君ですが、都と宇治の道中の険しさには驚いたようです。
源氏と紫の上が愛を育んだ二条院
匂宮と中の君の新しい二条院
topics 43 愛と想い出の家
🖌Genji Waka Collection
~ 見る人も あらしにまよふ 山里に 昔覚ゆる 花の香ぞする ~
大君との想い出の詰まった宇治を離れたくない中の君が詠んだ歌
~ 袖ふれし 梅は変はらぬ にほひにて ねごめうつろふ 宿やことなる ~
匂宮のところに行ってしまう中の君を想って薫が詠んだ歌
~ 身を投げん 涙の川に 沈みても 恋しき瀬々に 忘れしもせじ ~
亡くなった大君を今も想う薫の恋の歌
NEXT is
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません