episode 9. 紫の上の病の原因
GENJI 【超訳】
Part Ⅱ 幾重にも広がる恋の水紋
Chapter 35-3.吹き荒れる嵐の六条院
源氏物語 第三十五帖 若菜下(三)
episode 9. 紫の上の病の原因
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源氏物語の今ここ! We are here!!
【超訳】1000文字源氏物語
PartⅠ 華麗なる恋絵巻
- chapter1 【桐壺】壮大なるSTORY
- chapter2 【帚木】男子会の恋バナ
- chapter3 【空蝉】つかみどころのないカノジョ
- chapter4 【夕顔】年上の彼女と癒しの彼女
- chapter5 【若紫】過ちと略奪
- chapter6 【末摘花】雪の朝の衝撃
- chapter7 【紅葉賀】死ぬまで持っていく秘密
- chapter8 【花宴】似た者同士のふたり?
- chapter9 【葵】オンナのオンネン
- chapter10 【賢木】別れ、別れ、それから密会
- chapter11 【花散里】ココロ安らぐ里
- chapter12 【須磨】とりあえず謹慎します。
- chapter13 【明石】最高のカノジョと最愛の妻
- chapter14 【澪標】命をかけて……
- chapter15 【蓬生】シンデレラストーリー?
- chapter16 【関屋】逢えなくても好き
- chapter17 【絵合】世界にひとつだけの
- chapter18 【松風】ふたりの女性と娘のこと
- chapter19 【薄雲】永遠の人
- chapter20 【朝顔】男女の友情は成立する?
- chapter21 【乙女】小さな恋の物語
- chapter22 【玉鬘】元カノのムスメ
- chapter23 【初音】源氏と六条院の新年
- chapter24 【胡蝶】娘なの? 恋人なの?
- chapter25 【蛍】恋多き父と一途な息子
- chapter26 【常夏】ふたりのムスメの明と暗?
- chapter27 【篝火】恋の炎の行方は?
- chapter28 【野分】美しいひとたち
- chapter29 【行幸】ふたりのお父さん
- chapter30 【藤袴】結婚? 仕事?
- chapter31 【真木柱】翻弄された運命の行先
- chapter32 【梅枝】すれ違うふたり
- chapter33 【藤裏葉】長く遅く遠かった春
PartⅡ 幾重にも広がる恋の水紋
- chapter34-1 【若菜上1】それは水紋のように
- chapter34-2 【若菜上2】さざ波が揺らす心
- chapter34-3 【若菜上3】慶びの春と忍び寄る影
- chapter35-1 【若菜下1】六条院の人びと
- chapter35-2 【若菜下2】春の演奏会とある願い
- chapter 35-3 【若菜下3】吹き荒れる嵐の六条院
- chapter36 【柏木】想いを遺し恋に死す
- chapter37 【横笛】親友が遺した想い
- chapter38 【鈴虫】想いが交錯する秋の月夜
- chapter39 【夕霧】堅物な浮気、不器用な本気
- chapter40 【御法】消えゆく紫の露
- chapter41 【幻】思慕、痛恨、後悔、懺悔
- chapter41extra 【雲隠】衝撃の演出
これまでのあらすじ
第三十五帖 若菜下(二)(Chapter 35-2)まで
源氏が朱雀院の内親王である女三宮と結婚し、朧月夜と復縁したので、紫の上は深く傷つき絶望を覚えます。
また女三宮と結婚できなかった柏木はいまだに根に持っているのですが、偶然彼女のすがたを見てしまい、恋心を抑えられなくなっています。ただこんな気持ちではいけないとも考えもし、心の葛藤が続いているようです。
源氏は朱雀院の50歳の誕生日を女三宮に祝わせてあげようと企画しますが、朱雀院が女三宮の琴を楽しみにしていると聞き、特訓します。朱雀院の御前での本番の前に六条院でリハーサルを行うことにして、紫の上、明石御方、明石女御なども参加して女楽を催します。夕霧も参加して憧れの紫の上の琴の演奏に聴き惚れます。
紫の上は女楽のあとに源氏に出家を願い出ます。けれども源氏は「俺を見捨てないで」と認めません。他の女性を引き合いに出していかに紫の上が素晴らしいか伝えます。そんな折に紫の上が倒れてしまいます。源氏は必死に看病しますが回復しません。朱雀院の御賀(お祝い)も延期になってしまいます。
超ざっくり GENJI
栄耀栄華を極めた源氏 正室を寝取られる?!
本章です🎵
最愛の妻紫の上の旅立ちと源氏のイマサラな大後悔
源氏亡きあとの物語 表向き源氏の息子の薫と源氏の孫の匂宮のダブル主演
薫と匂宮と宇治の三姉妹とのラブストーリー
第三十五帖 若菜下(三)(Chapter 35-3)第二話(episode 8)まで
女三宮と一夜を過ごした柏木は後朝の歌を交わし合い自宅に戻ったあとに事の重大さに恐れおののきます。
様子がおかしいと聞いた源氏は女三宮の元に来ますが、紫の上の病状が心配です。
episode 9. 紫の上の病の原因
【超訳】若菜下(三)
源氏 47歳 紫の上 39歳
女三宮 21歳
明石御方 38歳 明石女御 19歳
夕霧 26歳 柏木 30歳
~ わが身こそ あらぬさまなれ それながら そらおぼれする 君は君なり ~
(わたくしはこんな変わり果てた姿になってしまったけれど、知らぬふりをするあなたは変わらないわね)
~ 消え留まる ほどやは経ふべき たまさかに 蓮の露の かかるばかりを ~
(蓮の露が消えないあいだは生きていられるかしら)
~ 契りおかん この世ならでも 蓮の葉に 玉ゐる露の 心隔つな ~
(約束するよ。この世だけじゃなくて生まれ変わっても同じ蓮の上に俺たちは生まれ変わるって。一ミリの心の隔てもないからね)
源氏が女三宮を正室に迎えたことで絶望を味わったにもかかわらず、献身的に看病してくれる源氏を目の当たりにするとその源氏を捨てて出家もできないと思ったようですね。
そしてその紫の上を苦しめていたのはなんと六条御息所の怨霊でした。
六条御息所は第十四帖【澪標】で亡くなっています。(Chapter 14. episode 4. 明石の君とのニアピンと六条御息所の死)
亡くなってもなお源氏を想い、源氏の周りの女性を憎んでいるのでしょうか……。
🖌Genji Waka Collection
~ わが身こそ あらぬさまなれ それながら そらおぼれする 君は君なり ~
物の怪となって現われた六条御息所が詠んだ歌
~ 消え留まる ほどやは経ふべき たまさかに 蓮の露の かかるばかりを ~
紫の上が必死で看病してくれる源氏を想って詠んだ歌
~ 契りおかん この世ならでも 蓮の葉に 玉ゐる露の 心隔つな ~
六条院(源氏)が此の世だけでなく来世の愛を誓った歌
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