episode 5. 結婚の余波
GENJI 【超訳】
Part Ⅱ 幾重にも広がる恋の水紋
Chapter 39.堅物な浮気 不器用な本気
源氏物語 第三十九帖 夕霧
episode 5. 結婚の余波
Welcome to SenmojiGenji World!!
源氏物語の今ここ! We are here!!
【超訳】1000文字源氏物語
PartⅠ 華麗なる恋絵巻
- chapter1 【桐壺】壮大なるSTORY
- chapter2 【帚木】男子会の恋バナ
- chapter3 【空蝉】つかみどころのないカノジョ
- chapter4 【夕顔】年上の彼女と癒しの彼女
- chapter5 【若紫】過ちと略奪
- chapter6 【末摘花】雪の朝の衝撃
- chapter7 【紅葉賀】死ぬまで持っていく秘密
- chapter8 【花宴】似た者同士のふたり?
- chapter9 【葵】オンナのオンネン
- chapter10 【賢木】別れ、別れ、それから密会
- chapter11 【花散里】ココロ安らぐ里
- chapter12 【須磨】とりあえず謹慎します。
- chapter13 【明石】最高のカノジョと最愛の妻
- chapter14 【澪標】命をかけて……
- chapter15 【蓬生】シンデレラストーリー?
- chapter16 【関屋】逢えなくても好き
- chapter17 【絵合】世界にひとつだけの
- chapter18 【松風】ふたりの女性と娘のこと
- chapter19 【薄雲】永遠の人
- chapter20 【朝顔】男女の友情は成立する?
- chapter21 【乙女】小さな恋の物語
- chapter22 【玉鬘】元カノのムスメ
- chapter23 【初音】源氏と六条院の新年
- chapter24 【胡蝶】娘なの? 恋人なの?
- chapter25 【蛍】恋多き父と一途な息子
- chapter26 【常夏】ふたりのムスメの明と暗?
- chapter27 【篝火】恋の炎の行方は?
- chapter28 【野分】美しいひとたち
- chapter29 【行幸】ふたりのお父さん
- chapter30 【藤袴】結婚? 仕事?
- chapter31 【真木柱】翻弄された運命の行先
- chapter32 【梅枝】すれ違うふたり
- chapter33 【藤裏葉】長く遅く遠かった春
PartⅡ 幾重にも広がる恋の水紋
- chapter34-1 【若菜上1】それは水紋のように
- chapter34-2 【若菜上2】さざ波が揺らす心
- chapter34-3 【若菜上3】慶びの春と忍び寄る影
- chapter35-1 【若菜下1】六条院の人びと
- chapter35-2 【若菜下2】春の演奏会とある願い
- chapter35-3 【若菜下3】吹き荒れる嵐の六条院
- chapter36 【柏木】想いを遺し恋に死す
- chapter37 【横笛】親友が遺した想い
- chapter38 【鈴虫】想いが交錯する秋の月夜
- chapter 39 【夕霧】堅物な浮気、不器用な本気
- chapter40 【御法】消えゆく紫の露
- chapter41 【幻】思慕、痛恨、後悔、懺悔
- chapter41extra 【雲隠】衝撃の演出
これまでのあらすじ
第三十八帖 鈴虫(Chapter 38)まで
薫を出産後出家した女三宮に源氏は通うようになり恋の歌まで贈ります。罪を犯し源氏に疎まれるから出家したのに今頃態度を変えた源氏に女三宮は困惑します。
秋の十五夜に源氏は冷泉院と過ごします。実の父子と名乗り合えませんがお互いを想いあっています。同じ境遇の柏木と薫のことに源氏は想いを馳せました。
超ざっくり GENJI
栄耀栄華を極めた源氏 正室を寝取られる?!
本章です🎵
最愛の妻紫の上の旅立ちと源氏のイマサラな大後悔
源氏亡きあとの物語 表向き源氏の息子の薫と源氏の孫の匂宮のダブル主演
薫と匂宮と宇治の三姉妹とのラブストーリー
第三十九帖 夕霧(Chapter 39)第四話(episode 4)まで
夕霧は柏木の未亡人の女二宮にいつしか恋愛感情を抱き始め告白しようとしています。
隙をついて夕霧は御簾内に入り込み女二宮を口説きますが、無理矢理関係を結ぶことは しませんでした。けれども 恋人関係になりたい夕霧と夕霧を拒みたい女二宮の想いは平行線で気まずい朝を迎えます。
女二宮の母の一条御息所は夕霧が女二宮のところから朝帰りしたと聞き、ふたりが一線を越えた関係になったと誤解します。けれども夕霧がそれ以降通ってこないので娘が「一夜限りの遊び相手」にされたと憤りながら亡くなってしまいました。
夕霧は一条御息所の法事をとりしきり、オフィシャルにも女二宮との関係が知られ、結婚します。けれどもまだ前途多難なようです。
episode 5. 結婚の余波
【超訳】夕霧
源氏 50歳 紫の上 42歳
夕霧 29歳 雲居の雁 31歳
~ 馴るる身を 恨みんよりは 松島の あまの衣に たちやかへまし ~
(長い間一緒にいた自分にムカつくから、いっそ尼になっちゃおうかしら)
~ 松島の あまの濡衣 馴れぬとて 脱ぎ変へつてふ 名を立ためやは ~
(長い間一緒にいた僕を嫌って尼になったなんて言われないようにね)
当時は一夫多妻制ですから夕霧と女二宮の結婚は制度上は問題ありませんが、妻の雲居の雁にとってはショックでしょう。今までも藤典侍が側室でしたが彼女は宮中務めをしており、夕霧は雲居の雁と一緒に三条の屋敷で暮らしていました。(幼いころに一緒に育った祖父母のお屋敷ですね)これからは女二宮の一条のお屋敷にも通うことになりますね。
ひたすら夫や恋人が通ってくるのを待つことしかできなかった時代です。
「わたしのところに来てほしい」
「ずっと一緒にいてほしい」
逆に「わたしのことは放っておいて」
「わたしのところにはいらっしゃらないで」
女性の意向はなかなか聞いてもらえません。女性の悩みや辛さが表現されていますね。
🖌Genji Waka Collection
~ 馴るる身を 恨みんよりは 松島の あまの衣に たちやかへまし ~
雲居の雁が夕霧の結婚にショックを受けて詠んだ歌
~ 松島の あまの濡衣 馴れぬとて 脱ぎ変へつてふ 名を立ためやは ~
夕霧が雲居の雁をかわした返歌
NEXT is
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません