episode 8. 想いを遂げた朝
GENJI 【超訳】
Part Ⅱ 幾重にも広がる恋の水紋
Chapter 35-3.吹き荒れる嵐の六条院
源氏物語 第三十五帖 若菜下(三)
episode 8. 想いを遂げた朝
Welcome to SenmojiGenji World!!
源氏物語の今ここ! We are here!!
【超訳】1000文字源氏物語
PartⅠ 華麗なる恋絵巻
- chapter1 【桐壺】壮大なるSTORY
- chapter2 【帚木】男子会の恋バナ
- chapter3 【空蝉】つかみどころのないカノジョ
- chapter4 【夕顔】年上の彼女と癒しの彼女
- chapter5 【若紫】過ちと略奪
- chapter6 【末摘花】雪の朝の衝撃
- chapter7 【紅葉賀】死ぬまで持っていく秘密
- chapter8 【花宴】似た者同士のふたり?
- chapter9 【葵】オンナのオンネン
- chapter10 【賢木】別れ、別れ、それから密会
- chapter11 【花散里】ココロ安らぐ里
- chapter12 【須磨】とりあえず謹慎します。
- chapter13 【明石】最高のカノジョと最愛の妻
- chapter14 【澪標】命をかけて……
- chapter15 【蓬生】シンデレラストーリー?
- chapter16 【関屋】逢えなくても好き
- chapter17 【絵合】世界にひとつだけの
- chapter18 【松風】ふたりの女性と娘のこと
- chapter19 【薄雲】永遠の人
- chapter20 【朝顔】男女の友情は成立する?
- chapter21 【乙女】小さな恋の物語
- chapter22 【玉鬘】元カノのムスメ
- chapter23 【初音】源氏と六条院の新年
- chapter24 【胡蝶】娘なの? 恋人なの?
- chapter25 【蛍】恋多き父と一途な息子
- chapter26 【常夏】ふたりのムスメの明と暗?
- chapter27 【篝火】恋の炎の行方は?
- chapter28 【野分】美しいひとたち
- chapter29 【行幸】ふたりのお父さん
- chapter30 【藤袴】結婚? 仕事?
- chapter31 【真木柱】翻弄された運命の行先
- chapter32 【梅枝】すれ違うふたり
- chapter33 【藤裏葉】長く遅く遠かった春
PartⅡ 幾重にも広がる恋の水紋
- chapter34-1 【若菜上1】それは水紋のように
- chapter34-2 【若菜上2】さざ波が揺らす心
- chapter34-3 【若菜上3】慶びの春と忍び寄る影
- chapter35-1 【若菜下1】六条院の人びと
- chapter35-2 【若菜下2】春の演奏会とある願い
- chapter 35-3 【若菜下3】吹き荒れる嵐の六条院
- chapter36 【柏木】想いを遺し恋に死す
- chapter37 【横笛】親友が遺した想い
- chapter38 【鈴虫】想いが交錯する秋の月夜
- chapter39 【夕霧】堅物な浮気、不器用な本気
- chapter40 【御法】消えゆく紫の露
- chapter41 【幻】思慕、痛恨、後悔、懺悔
- chapter41extra 【雲隠】衝撃の演出
これまでのあらすじ
第三十五帖 若菜下(二)(Chapter 35-2)まで
源氏が朱雀院の内親王である女三宮と結婚し、朧月夜と復縁したので、紫の上は深く傷つき絶望を覚えます。
また女三宮と結婚できなかった柏木はいまだに根に持っているのですが、偶然彼女のすがたを見てしまい、恋心を抑えられなくなっています。ただこんな気持ちではいけないとも考えもし、心の葛藤が続いているようです。
源氏は朱雀院の50歳の誕生日を女三宮に祝わせてあげようと企画しますが、朱雀院が女三宮の琴を楽しみにしていると聞き、特訓します。朱雀院の御前での本番の前に六条院でリハーサルを行うことにして、紫の上、明石御方、明石女御なども参加して女楽を催します。夕霧も参加して憧れの紫の上の琴の演奏に聴き惚れます。
紫の上は女楽のあとに源氏に出家を願い出ます。けれども源氏は「俺を見捨てないで」と認めません。他の女性を引き合いに出していかに紫の上が素晴らしいか伝えます。そんな折に紫の上が倒れてしまいます。源氏は必死に看病しますが回復しません。朱雀院の御賀(お祝い)も延期になってしまいます。
超ざっくり GENJI
栄耀栄華を極めた源氏 正室を寝取られる?!
本章です🎵
最愛の妻紫の上の旅立ちと源氏のイマサラな大後悔
源氏亡きあとの物語 表向き源氏の息子の薫と源氏の孫の匂宮のダブル主演
薫と匂宮と宇治の三姉妹とのラブストーリー
第三十五帖 若菜下(三)(Chapter 35-3)第一話(episode 7)まで
女三宮と結婚できなかった柏木は朱雀院の内親王の女二宮と結婚しますが、まだ女三宮に告白したいと思っています。源氏が紫の上の看病で六条院を空けている隙に、柏木は女三宮の元に忍び込み一線を越えてしまいました。
episode 8. 想いを遂げた朝
【超訳】若菜下(三)
源氏 47歳 紫の上 39歳
女三宮 21歳
明石御方 38歳 明石女御 19歳
夕霧 26歳 柏木 30歳
~ おきて行く 空も知られぬ 明けぐれに いづくの露の かかる袖なり ~
(目覚めても帰る先も未来もわからない明け暮れだけれど、どうしてだか泣けるんだ)
~ あけぐれの 空にうき身は 消えななん 夢なりけりと 見てもやむべく ~
(明け暮れの空に消えてしまいたいわ。夢だったと思いたいから)
~ 悔しくぞ 摘み犯しける 葵草 神の許せる かざしならぬに ~
(なんてことをしてしまったんだ。神が許した関係でもないのに罪を犯してしまった)
~ もろかづら 落葉を何に 拾ひけむ 名は睦ましき かざしなれども ~
(同じ姉妹なのになんで落ち葉みたいにつまらない人を妻にしたんだろう)
何年も想い続けた女三宮と朝を迎え後朝の歌を交わし合います。
けれども自宅に戻ってから事の重大さに柏木は恐れおののきます。
今までは夕霧の友人で雲居の雁の異母兄。夕霧と雲居の雁を見守る友人というサブキャラでしたが第二部では主役級の配役ですね。
源氏物語の特徴 物語のリフレイン
設定や人物を代えて同じ事象が繰り返されます。
topics 30 略奪のリフレイン
🖌Genji Waka Collection
~ おきて行く 空も知られぬ 明けぐれに いづくの露の かかる袖なり ~
想いを遂げた柏木中納言が女三宮に贈った後朝の歌
~ あけぐれの 空にうき身は 消えななん 夢なりけりと 見てもやむべく ~
密通してしまった女三宮が詠んだ返歌
~ 悔しくぞ 摘み犯しける 葵草 神の許せる かざしならぬに ~
柏木中納言が自宅に戻ってから事の重大さにおびえた歌
~ もろかづら 落葉を何に 拾ひけむ 名は睦ましき かざしなれども ~
柏木中納言が妻の女二宮のことを詠んだ歌
NEXT is
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません