episode 2. 薫の涙
GENJI 【超訳】
Part Ⅲ 激しく流れる恋の川
Chapter 52. 激流の果て
源氏物語 第五十二帖 蜻蛉
episode 2. 薫の涙
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源氏物語の今ここ! We are here!!
【超訳】1000文字源氏物語
PartⅠ 華麗なる恋絵巻
- chapter1 【桐壺】壮大なるSTORY
- chapter2 【帚木】男子会の恋バナ
- chapter3 【空蝉】つかみどころのないカノジョ
- chapter4 【夕顔】年上の彼女と癒しの彼女
- chapter5 【若紫】過ちと略奪
- chapter6 【末摘花】雪の朝の衝撃
- chapter7 【紅葉賀】死ぬまで持っていく秘密
- chapter8 【花宴】似た者同士のふたり?
- chapter9 【葵】オンナのオンネン
- chapter10 【賢木】別れ、別れ、それから密会
- chapter11 【花散里】ココロ安らぐ里
- chapter12 【須磨】とりあえず謹慎します。
- chapter13 【明石】最高のカノジョと最愛の妻
- chapter14 【澪標】命をかけて……
- chapter15 【蓬生】シンデレラストーリー?
- chapter16 【関屋】逢えなくても好き
- chapter17 【絵合】世界にひとつだけの
- chapter18 【松風】ふたりの女性と娘のこと
- chapter19 【薄雲】永遠の人
- chapter20 【朝顔】男女の友情は成立する?
- chapter21 【乙女】小さな恋の物語
- chapter22 【玉鬘】元カノのムスメ
- chapter23 【初音】源氏と六条院の新年
- chapter24 【胡蝶】娘なの? 恋人なの?
- chapter25 【蛍】恋多き父と一途な息子
- chapter26 【常夏】ふたりのムスメの明と暗?
- chapter27 【篝火】恋の炎の行方は?
- chapter28 【野分】美しいひとたち
- chapter29 【行幸】ふたりのお父さん
- chapter30 【藤袴】結婚? 仕事?
- chapter31 【真木柱】翻弄された運命の行先
- chapter32 【梅枝】すれ違うふたり
- chapter33 【藤裏葉】長く遅く遠かった春
PartⅡ 幾重にも広がる恋の水紋
- chapter34-1 【若菜上1】それは水紋のように
- chapter34-2 【若菜上2】さざ波が揺らす心
- chapter34-3 【若菜上3】慶びの春と忍び寄る影
- chapter35-1 【若菜下1】六条院の人びと
- chapter35-2 【若菜下2】春の演奏会とある願い
- chapter35-3 【若菜下3】吹き荒れる嵐の六条院
- chapter36 【柏木】想いを遺し恋に死す
- chapter37 【横笛】親友が遺した想い
- chapter38 【鈴虫】想いが交錯する秋の月夜
- chapter39 【夕霧】堅物な浮気、不器用な本気
- chapter40 【御法】消えゆく紫の露
- chapter41 【幻】思慕、痛恨、後悔、懺悔
- chapter41extra 【雲隠】衝撃の演出
これまでのあらすじ
第五十一帖 浮舟(Chapter 51)まで
自宅で出会った姫が薫の恋人であると匂宮は突きとめ、薫が囲っている宇治まで乗り込み浮舟と強引に関係を持ってしまいます。浮舟も薫に申し訳ないと思いながらも匂宮にも惹かれてしまいます。将来のことも考え責任を持とうとしてくれる誠実な薫と激情的な行動で心を惑わせる匂宮のあいだで浮舟は三角関係に苦悩します。
匂宮は薫から浮舟を奪おうとし、匂宮と浮舟の関係を知った薫はふたりを逢わせないように宇治の山荘を武士で武装します。どちらかを選ぶと選ばなかった方を傷つけると考えた浮舟は自身が消えてしまおうと決断し、辞世の句を詠みます。
超ざっくり GENJI
源氏亡きあとの物語 表向き源氏の息子の薫と源氏の孫の匂宮のダブル主演
薫と匂宮と宇治の三姉妹とのラブストーリー
本章です🎵
第五十二帖 蜻蛉(Chapter 52)第一話(episode 1)まで
浮舟の姿が見えず、辞世の句を見た女房たちは浮舟が宇治川に身を投げたのではと心配します。山荘の従者たちは三角関係のことや自死のことを明かさずに「病死した」ことにして葬儀をとりおこないます。
匂宮も薫も最初はお互いが浮舟を隠して死んだことにしているのではと疑います。
episode 2. 薫の涙
【超訳】蜻蛉 宇治十帖
薫 27歳 匂宮 28歳
中の君 27歳 浮舟 22歳
~ 忍び音や 君もなくらん かひもなき しでのたをさに 心通はば ~
(ホトトギスが鳴いているけれど、あの子のことを思い出して君(匂宮)も泣いているの?)
~ 橘の 匂ふあたりは ほととぎす 心してこそ 鳴くべかりけれ ~
(ホトトギスもさ、時と場所を考えて鳴くもんだぜ)
浮舟が亡くなったと知り、感情表現の激しい匂宮は正気を失い屋敷に閉じこもりました。薫は表面上は冷静にしていましたが、匂宮の前で涙を流しました。
そして中の君はすべてを知っていたのですね。気にかけていた異母妹と夫の密通、その異母妹の死。父の八の宮、姉の大君、異母妹の浮舟。中の君の身内は次々に亡くなってしまいます。夫の匂宮には中の君を心からフォローしてあげてほしいのですけれどね……。
🖌Genji Waka Collection
~ 忍び音や 君もなくらん かひもなき しでのたをさに 心通はば ~
薫が匂宮に浮舟のことを匂わせて詠んだ歌
~ 橘の 匂ふあたりは ほととぎす 心してこそ 鳴くべかりけれ ~
薫の追求をかわして詠んだ匂宮の歌
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