2022-04-30GENJI HEIANトリビア密会デート,源氏物語ミュージアム,宇治川,宇治,ロケ地,源氏の舞台,HEIAN,平安トリビア,源氏物語,紫式部,超訳
GENJI 【別冊】
HEIAN トリビア
源氏の世界⑫
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GENJI 【別冊】HEIAN トリビア
本章はGENJI HEIAN トリビア です。
源氏物語の舞台となった平安時代トリビアをご紹介します。
源氏物語が書かれたのが約千年前(1008年頃)で、物語は当時より50~100年前あたりの醍醐・村上両朝(897年~967年)前後を想定しているらしいです。(参考文献:源氏物語の謎 増淵勝一著)
そんな平安時代の衣食住にまつわる暮らし方や今とかけ離れた家族制度や恋愛観などをご案内します。
主な参考文献はこちら
現代の暮らし方や考え方と比べながら楽しんでいただけたなら嬉しいです。
GENJI World ⑫ 『源氏物語』ロケ地ツアー
Part 2 宇治編
✈✈✈ Let’ go to GENJI world ✈✈✈
『源氏物語』の世界観をご紹介しているこのコーナーですが、今回は物語のモデルとなったとされる「ロケ地」をご案内しますね。題して『源氏物語』ツアーですね。
前回の京都編に続き今回は宇治編。宇治十帖の「ロケ地」です。
☆は現存する箇所で、★は……跡で建物などは現存しておらず記念碑だけのところです。
では『源氏ツアー』に出かけましょうか。
番号をクリックしてみて♫
匂宮の屋敷である二条院のモデルとされた邸宅が陽成院邸だそうです。
物語では源氏が母の桐壺更衣の実家を改修して二条院と呼ばれるようになります。この二条院に紫の上を迎え、紫の上はここで育ち、結婚し、最期のときを過ごしました。匂宮は大好きな紫の上おばあさまからこの屋敷を託されましたね。
現在は屋敷はなく、陽成院跡という説明版が立っています。
宇治橋の守り神・瀬織津比咩を祀る神社。物語では薫が宇治の八の宮の姫君を「橋姫」にたとえて歌を詠みます。
~ 橋姫の 心を汲みて 高瀬さす 棹のしづくに 袖ぞ濡れぬる ~
(姫君がたが寂しく暮らしていらっしゃるかと思うとふと涙ぐんでしまうんだ)
世間からは忘れられているとはいえ皇族の姫君たちを住んでいる宇治の地元の女神さまに喩えたのですね。「橋姫」は第四十五帖の巻名にもなりました。
~ さむしろに 衣かたしき こよひもや 我を待つらむ 宇治の橋姫 ~(古今集・詠み人知らず)
(敷物にひとり分の衣を敷いて今夜も宇治の橋姫は私を待っているんだろうな)
この歌は古今集の歌で薫が引用して浮舟を橋姫になぞらえました。花のように舞う雪、宮中での歌会。この歌を聞いて嫉妬に駆られた匂宮は浮舟を奪い尽くそうと雪降る中を宇治へと直行しましたね。
現在は悪縁切りの神社として有名なんだとか。悪縁切りねぇ、薫と姫君たちはいろいろ想いが交錯したけれど悪縁切りとは関係ないとは思うんだけどな。
Nama-Yatsuhashi
応神天皇の皇子の菟道稚郎子がご祭神の神社。宇治の八の宮のモデルとされているのだそうです。
宇治上神社は世界文化遺産でこのあたりに八の宮の山荘があったと想定されているようです。
宇治神社
夕霧の別荘のモデルだそうです。夕霧は源氏からこの別荘を相続して、八の宮の山荘からは川を隔てた対岸に位置しています。匂宮が中の君に逢いに行くのにこの夕霧の別荘を利用しましたね。(結局会えませんでしたけれどね)
実際の平等院は紫式部のパトロンである藤原道長の別荘を息子の頼通が寺に改修したもので世界文化遺産、それから十円玉でお馴染みですね。
平等院鳳凰堂
八の宮の師匠である阿闍梨の山寺の想定だそうで、ここに籠っているときに八の宮は体調を崩し、姫君たちと会うこともなく亡くなってしまいましたね。
「宇治十帖」の舞台ですね。この宇治川をはさんで八の宮の山荘と夕霧の別荘がありました。また匂宮と浮舟の密会デートで通りかかった橘島もこの宇治川にあります。そして匂宮と薫のどちらかを選べない浮舟はこの宇治川に身を投げようとしましたね。
宇治川
匂宮が浮舟とふたりきりになるために一緒に舟で通りかかった(常緑に誓って千年先も君を愛すると歌に詠んだ)「橘の小島」は現存せず、現在の橘島はのちに造られた島ですが、このあたりにふたりは舟でやってきたんだなと想いを馳せることはできそうですね。
雪降る2月。真っ暗な夜の宇治川を舟で渡るのは浮舟にとっては随分怖かったでしょうね。匂宮との罪な関係に堕ちてしまうという精神的な恐れ以外にもね。俗にいう「吊り橋効果」?! におちゃん? ワクワクドキドキでしょうか? ……、やれやれ。
源氏が明石から戻ってから石山寺参詣に向かう途中で京に戻ってくる空蝉と逢坂の関ですれちがいます。(第十七帖【関屋)】
薫はお母さんの女三宮の病気の祈祷のため、この石山寺に来ているときに浮舟の失踪を知らされました。(第五十二帖【蜻蛉】)
紫式部が源氏物語を執筆した場所でもあります。
石山寺 ⑨
☆「手習の杜」
★宇治院(朱雀上皇別邸)跡
宇治市莵道田中
匂宮と薫との三角関係に苦しんだ浮舟は死を決意して宇治川に身を投げる決心をしましたが、横川の僧都に発見されたのは朱雀上皇(源氏のお兄さん 元朱雀帝)の別邸でした。このあたりがその別邸のモデルとなったらしく、現在は「手習の杜」として石碑が建てられています。
朝霧橋東詰の宇治神社鳥居前にあります。匂宮が浮舟を連れ出して舟に乗せるシーンのモニュメントです。
余談ですが、隠れ家のある対岸に着いたとき、匂宮は浮舟を誰にも触れさせたくなくて自分自身でカノジョを抱き上げて屋敷に連れて行こうとするのですが、ひとりでは抱えきれず(衣装も重いでしょうしね)浮舟を抱き上げている匂宮を家来が支えている様子はとても見苦しかったと紫式部センセイは書いていらっしゃいます。大和和紀センセイの『あさきゆめみし』ではとってもスマートに颯爽とにおちゃんが浮舟ちゃんをお姫様抱っこしています(^_-)-☆
朝霧橋
宇治橋をバックに建立されました。この場所は「夢浮橋ひろば」と言うそうです。夢浮橋は源氏物語の最終巻(第五十四帖)の巻名です。
Umegae-mochi
宇治市にある公立博物館です。源氏物語の世界観の展示のほかに写本の収集、保管などもされているそうです。ちなみに喫茶室の名前は「花散里」なんだとか。宇治なのになぜ?? でもほっこり癒やしの時間を過ごせそうですね。
ドラマ「いいね! 光源氏くん」では現代にタイムトリップしてきた光くん(光源氏)がこのミュージアムを訪れるシーンがありました。自分の年表見ていました(笑)
源氏ファンなら一度は訪れてみたいですね。
◇源氏物語ミュージアム
https://travel.ujicci.or.jp/app/public/shop/index/49
A~B
☆都から宇治までの道のり
京都市上京区夷川通 ~
宇治市宇治山田
匂宮や薫が通った都から宇治の八の宮邸までの道のりです。今でこそ車や電車で快適に出かけることのできる京都ー宇治間ですが(電車、車ともに1時間弱くらい)、平安時代の整備されていない田舎道を牛車や馬で宇治まで出かけるのは大変だったんじゃないかなと思います。
恋しい姫に逢うために薫も匂宮も何度も何度も通ったんですね。雪の降る中や雨風が強いときも。出かける機会に恵まれたら宇治までの道のりも楽しんでみたいですよね。
(牛車での移動はムリかな(笑))
Ox cart
光源氏が亡くなったあとの物語の舞台は主に宇治でしたね。皇族でありながら忘れられている存在の美人姉妹。宮中の人気を二分する貴公子ふたりとの恋物語。宇治の大君と中の君、それから異母妹の浮舟と京の都の匂宮と薫。この5人の想いが交錯する「宇治十帖」でした。
ロケ地ツアー宇治編には宇治川・橋姫神社・平等院鳳凰堂など現在も訪ねることができる箇所が多くあります。紫式部像や「源氏物語ミュージアム」にもぜひ行ってみたいです。
To be continued ✈✈✈
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