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episode 5. 大君のなげき

2022-07-20chapter47電撃婚,第四十七帖,宇治,宇治十帖,総角,大君,中の君,匂宮,,和歌一覧,和歌,光源氏,源氏物語,紫式部,超訳

GENJI 【超訳】
Part Ⅲ 激しく流れる恋の川

Chapter 47.恋の終わりと恋の始まり

    源氏物語 第四十七帖 総角あげまき

episode 5. 大君のなげき

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源氏物語の今ここ! We are here!!

【超訳】1000文字源氏物語

PartⅠ 華麗なる恋絵巻

これまでのあらすじ

前章まで

第四十六帖 椎本しいがもと(Chapter 46)まで
  薫から宇治の姉妹の話を聞いた匂宮はふたりとコンタクトをとるために宇治に出かけます。薫も滞在先の夕霧の別荘で出迎えます。そこへ八の宮から和歌が届きますが身分柄匂宮は八の宮邸を訪問できません。自分をアピールしようと匂宮は桜の枝と和歌を姉妹に贈ります。返歌は中の君が詠みます。
 八の宮は薫に自分亡きあとの姫君たちを託します。娘たちには「簡単には結婚しないように」「宮家の品位を保つように」言い遺して亡くなります。

 悲しみにくれる姉妹を匂宮も薫も心配しています。薫は大君への恋ごころを自覚し、匂宮には中の君との仲をとりもとうと考えます。

超ざっくり GENJI

1.桐壺 ~ 11.花散里11.須磨 ~ 21.乙女22.玉鬘 ~ 31.真木柱32.梅枝 ~ 33.藤裏葉34.若菜上 ~ 39.夕霧40.御法 ~ 41.幻42.匂兵部卿 ~ 44.竹河45.橋姫 ~ 54.夢浮橋

光源氏の誕生からたくさんのカノジョとの恋愛遍歴


GENJI Summary Part1-1 (桐壺 ~ 花散里)まとめ

(女性問題を起こして)謹慎生活、都に復帰・復職、大切なオクサマたちとの日々


GENJI Summary Part1-2 (須磨 ~ 乙女)まとめ

元カノの娘の玉鬘との出逢いと大豪邸六条院での暮らし


GENJI Summary Part1-3 (玉鬘 ~ 真木柱)まとめ

源氏の息子夕霧と幼なじみとのハツコイ婚


GENJI Summary Part1-4 (梅枝 ~ 藤裏葉)まとめ

栄耀栄華を極めた源氏 正室を寝取られる?!


GENJI Summary Part2-1 (若菜上 ~ 藤裏葉)まとめ

最愛の妻紫の上の旅立ちと源氏のイマサラな大後悔


GENJI Summary Part2-2 (御法 ~ 幻)まとめ

源氏亡きあとの物語 表向き源氏の息子の薫と源氏の孫の匂宮のダブル主演

薫と匂宮と宇治の三姉妹とのラブストーリー

本章です🎵

Chapter 47 総角あげまき 恋の終わりと恋の始まり 

第四十七帖 総角あげまき(Chapter 47)第四話(episode 4)まで
 八の宮の一周忌を迎え、供え物の総角結びになぞらえて、薫は大君に「ずっと一緒にいたい」と恋の歌を贈りますが大君は応えようとしません。自身は父の遺言に従い独身を通し、妹の中の君と薫を結婚させようと考えているようです。

 一方薫は大君との仲がなかなか進展しないので、匂宮と中の君を先に結婚させようと計画し、匂宮と宇治を訪れます。匂宮は一夜のうちに中の君と深い仲になり結婚してしまいます。中の君の魅力に匂宮は夢中になります。
 ただ都から宇治への通い婚は距離があり、匂宮の母である明石の中宮がこの結婚に反対しており、ふたりはなかなか逢うことができません。

episode 5. 大君のなげき

【超訳】総角あげまき 宇治十帖
 薫 24歳 匂宮におうのみや 25歳
 大君おおいぎみ 26歳 中の君 24歳
 夕霧 50歳 明石中宮 42歳

✈✈✈ Let’ go to SenmojiGenji ✈✈✈

匂宮と薫は10月にも紅葉狩りを口実に宇治に行くんだけど、明石の中宮さまが使いをよこして大げさな紅葉の宴にしてしまって、匂宮が抜け出してこっそり中の君のところに行けなくなっちゃうの。匂宮もツライみたいで山荘のあたりの色づいた樹々を見て涙ぐんでるの。

~ 秋はてて 寂しさまさる もとを 吹きな過ぐし みねの松風 ~

(秋が終わって寂しくなる木の間を松風もあんま激しく吹くなよ……)

(逢いたくて逢いたくて仕方ないのにそんなに妨害すんなよ……)

お膳立てした薫も事情を知っている少数の人たちも、匂宮は本当に中の君のことを愛しているんだな、ここまで来ているのに逢えないなんて可哀想にって同情するの。

山荘では近くまで匂宮が来ているのに結局訪ねてきてくれなかったから「もう飽きられたの?」って中の君も大君も落ち込んだの。

 親がいないからこんな風にカルく見られてしまうんだわって大君はふさぎ込んで心痛のあまり病気になってしまうの。

一方匂宮も外出禁止令が出てしまい、夕霧の娘の六の君との縁談が本人の意思とは関係なく決まってしまうの。明石の中宮さまに「気になる人がいるならそちらは愛人でいいでしょ」なんて言われてしまって、薫もどうしたもんかと頭を抱えるの。匂宮は何を見ても何をしていても中の君のことを想い出しているみたいよ。

大君が体調を崩していると聞いて薫は宇治まで出かけるの。御簾ごしなんだけれど、身体が弱っている様子なので、薫は大君を都に引き取ろうと決めるの。匂宮がなかなか通ってこられないことも心変わりではない、彼のせいではないと話すの。

 けれども匂宮の(六の君との)結婚の話が宇治にも伝わってしまうの。中の君は自分は立派な奥さまが決まるまでの繋ぎの役目みたいなものだったんだわ、これからわたしはどうしたらいいのかしらと悩んでしまうの。大君はそのニュースのショックで具合がますます悪くなってしまうの。そんなときに匂宮から中の君に手紙が届くの。

~ ながむるは 同じ雲井を いかなれば おぼつかなさを 添ふる時雨しぐれぞ ~

(同じ空を眺めているのに、こんなに逢いたいって想う気持ちが時雨になっているんだ)

 もう長い間匂宮に逢えなくて恋しく想っている中の君はこんな歌を返すの。

霰

~ あられ降る 深山みやまの里は 朝夕に ながむる空も かきくらしつつ ~

(あられが降る深里は(あなたが眺めているという)空も曇っているわ)

(時雨どころかあられみたいな涙を流しているからあなたが見ている空も見えないわ)

To be continued ✈✈✈

 匂宮は帝の皇子なのでお出かけにもそれなりの格式や従者を備えないと「軽々しい」と思われてしまうようですね。
 匂宮自身は中の君や大君のことを親がいないからと見下すようなことはしていないのですが、明石の中宮をはじめ一般的には後ろ盾となる有力な身分の父親のいない女性との結婚は「ただのお気に入り」としか認識してもらえないようですね。権力者夕霧の娘との結婚が決まってしまいました。
 もともと身体が丈夫でない大君はこのニュースでますます具合が悪くなってしまいました。

生真面目男子と息をするように恋する男子
あれ、この設定って……

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  • 【別冊】GENJI
    topics 42 なにやら聞いたことのあるハナシ
  • 🖌Genji Waka Collection

    ~ 秋はてて 寂しさまさる もとを 吹きな過ぐし みねの松風 ~

    宇治まで来たのに中宮さまに妨害されて中の君に逢えず匂宮が詠んだ歌

    ~ ながむるは 同じ雲井を いかなれば おぼつかなさを 添ふる時雨しぐれぞ ~

    なかなか逢いに行けない匂宮が中の君を想って詠んだ歌

    ~ あられ降る 深山みやまの里は 朝夕に ながむる空も かきくらしつつ ~

    匂宮が通ってこないので中の君がもう飽きられたのかと落ち込み詠んだ歌

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