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episode 2. 気になる明石の君

2022-09-18chapter13恋文,住吉の神,明石,明石入道,無位無官,謹慎,紫の上,和歌一覧,和歌,明石の君,光源氏,源氏物語,紫式部,超訳

GENJI 【超訳】
Part Ⅰ 華やかなる恋絵巻

Chapter 13.最高のカノジョと最愛のツマ

    源氏物語 第十三帖 明石

episode 2. 気になる明石の君

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源氏物語の今ここ! We are here!!

【超訳】1000文字源氏物語

PartⅠ 華麗なる恋絵巻

これまでのあらすじ

前章まで

第十二帖 須磨(Chapter 12)まで
 朱雀帝のお妃である朧月夜との密会を続けていたことがバレてしまいます。朱雀帝の母である弘徽殿大后はここぞとばかりに源氏を失脚させようとしますが、朝廷から罰が下る前に自ら官位を返上して無位無官にて須磨で謹慎生活を送ることにしました。

超ざっくり GENJI

1.桐壺 ~ 11.花散里11.須磨 ~ 21.乙女22.玉鬘 ~ 31.真木柱32.梅枝 ~ 33.藤裏葉34.若菜上 ~ 39.夕霧40.御法 ~ 41.幻42.匂兵部卿 ~ 44.竹河45.橋姫 ~ 54.夢浮橋

光源氏の誕生からたくさんのカノジョとの恋愛遍歴


GENJI Summary Part1-1 (桐壺 ~ 花散里)まとめ

(女性問題を起こして)謹慎生活、都に復帰・復職、大切なオクサマたちとの日々

本章です🎵

元カノの娘の玉鬘との出逢いと大豪邸六条院での暮らし

源氏の息子夕霧と幼なじみとのハツコイ婚

栄耀栄華を極めた源氏 正室を寝取られる?!

最愛の妻紫の上の旅立ちと源氏のイマサラな大後悔

源氏亡きあとの物語 表向き源氏の息子の薫と源氏の孫の匂宮のダブル主演

薫と匂宮と宇治の三姉妹とのラブストーリー

Chapter 13 明石 最高のカノジョと最愛のツマ 

第十三帖 明石(Chapter 13)第一話(episode 1)まで
 須磨で嵐に見舞われた夜、桐壺院が現れて「住吉の神の導き」に従うよう告げられます。嵐が去ったあとに「住吉の神のお告げ」で明石入道がやってきます。運命を感じた源氏は明石に移り住むことにします。

episode 2. 気になる明石の君

第十三帖【明石】
 源氏 27~28歳 紫の上 19歳~20歳
 明石の君 18~19歳

✈✈✈ Let’ go to SenmojiGenji ✈✈✈

須磨は寂しく静かな印象だったけれど、ここ明石の空は澄み渡っていて明るい雰囲気で漁村も賑やかなんですって。

明石入道は出家しているので毎日読経をしているけれど、娘を源氏と結婚させたいのでそれとなく源氏に娘の話をするの。源氏は都で待っている紫の上のことを想うとそんな気になんてなれないって最初は思うんだけど、なんだかんだいって明石の君のことを意識しだすのよ。

明石の君は源氏の姿をちらっと見かけて、「世の中にこんな美しい方がいらっしゃるの?」と驚いてしまい、自分となんて身分が違いすぎて釣り合わないから、お父さんが結婚させようとしているのを辞めてほしいと思っているの。

源氏が琴を弾くと、それを聴いていた明石入道は娘の琴も素晴らしいんですと源氏に話すの。源氏もそんなに上手なら聴いてみたいねと興味を持つの。明石入道は源氏に自分の話を聞かせるの。娘にはみやこの貴人と結婚してほしいと住吉の神にずっと願をかけてきたんですって。今回源氏が須磨で謹慎することになったのは運命だって思ったんですって。源氏も話を聞いているうちに運命的な縁を感じてくるの。

 まずは手紙のやりとりから始めるか、と源氏は明石の君に和歌を贈るんだけど、返事はこないの。

~ 遠近をちこちも しらぬ雲井に 眺めわび かすめし宿の こずゑをぞとふ ~

(知らない土地で寂しく暮らしてるけれど、キミの噂を(お父さん)から聞いたんだ)

~ 眺むらん 同じ雲井を 眺むるは 思ひも同じ 思ひなるらん ~

(物思いしながら眺めていらっしゃる同じ空をながめている(娘の)気持ちもきっとあなたさまと同じなのでしょう)

明石の君が返事を書かないので、お父さんの明石入道から代筆の返歌が届いたりしてすんなりとはうまくいかないみたいね。
「(父親パパからの)代筆の返事ラブレターなんて初めてもらったよ」
 源氏は苦笑いね。

 代筆の返事はもういらないから、と源氏はまた手紙と歌を贈るの。

~ いぶせくも 心に物を 思ふかな やよやいかにと 問ふ人もなみ ~

(悶々と悩んでいるんだ。「どうしてる?」って気にしてくれる人もいないから)

 とても綺麗な紙に美しい文字。明石の君はますます恐縮してしまうの。それでもお父さんに返事を書くように責められちゃうの。

~ 思ふらん 心のほどや やよいかに まだ見ぬ人の 聞きか悩まん ~

(想ってくださるっておっしゃるけれど、本当ですか? まだ会ったこともないのに悩んでいらっしゃるなんて)

 明石の君の歌は歌の出来具合も文字の美しさも京の貴婦人と比べても見劣りがしないようよ。

百合の花
野に咲く百合

そんな頃、都では天変地異が起きていて、激しい雷雨の夜に朱雀帝の夢に桐壺院が出てきて、ものすごい目で睨んだんですって。帝は源氏を追いやってしまったことを院が怒っていらっしゃると焦るの。そして院から睨まれたからか、帝は目の病気になってしまい、右大臣は亡くなり、弘徽殿大后も病気になってしまったの。
「私が源氏の官位を剥奪はくだつして京から追いやってしまったからこうなったんだ。彼を戻そう」
 朱雀帝はそう考えるんだけれど、源氏を憎んでいる弘徽殿大后は大反対なのよね。

 あんなに紫の上に逢いたがっていたのに源氏は明石の君のことが気になり始めます。明石の入道はどうしても娘と源氏を結婚させたいようですが、明石の君は源氏があまりにも美しくて身分も高いので、自分とは不釣り合いでとてもお付き合いなんてできません、と拒んでいますね。
 また朱雀帝は桐壺院に睨まれて目の病気になってしまいます。夕顔や葵の上の亡くなるときや今回のようにときどきホラーやミステリアスなエピソードが登場します。もののけ、あやかし、などの類でしょうか。

To be continued ✈✈✈

🖌Genji Waka Collection

~ 遠近をちこちも しらぬ雲井に 眺めわび かすめし宿の こずゑをぞとふ ~

源氏が明石の君に初めて贈った歌

~ 眺むらん 同じ雲井を 眺むるは 思ひも同じ 思ひなるらん ~

返事を書かない明石の君のかわりに明石の入道が源氏に返した歌(恋の歌の代筆)

~ いぶせくも 心に物を 思ふかな やよやいかにと 問ふ人もなみ ~

源氏が「もう代筆はしないでね」と明石の君に贈った歌

~ 思ふらん 心のほどや やよいかに まだ見ぬ人の 聞きか悩まん ~

明石の君が身分違いに怖気づきながら返した歌

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