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episode 3. 女院の死

2022-07-21chapter19薄雲,第十九帖,冷泉帝,藤壺の宮,和歌一覧,和歌,光源氏,源氏物語,紫式部,超訳

GENJI 【超訳】
Part Ⅰ 華やかなる恋絵巻

Chapter 19.永遠の人

    源氏物語 第十九帖 薄雲

episode 3. 女院の死

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源氏物語の今ここ! We are here!!

【超訳】1000文字源氏物語

PartⅠ 華麗なる恋絵巻

これまでのあらすじ

前章まで

第十八帖 松風(Chapter 18)まで
 明石の君が3歳になった姫君とともに京に上ってきました。
 今は都の郊外の大堰に滞在しており、源氏とも3年ぶりの再会を果たします。

 初めて会った姫君も可愛らしく、彼女の将来を考えて、源氏は(明石の君より身分の高い)紫の上に養母になってもらおうと考えます。

超ざっくり GENJI

1.桐壺 ~ 11.花散里11.須磨 ~ 21.乙女22.玉鬘 ~ 31.真木柱32.梅枝 ~ 33.藤裏葉34.若菜上 ~ 39.夕霧40.御法 ~ 41.幻42.匂兵部卿 ~ 44.竹河45.橋姫 ~ 54.夢浮橋

光源氏の誕生からたくさんのカノジョとの恋愛遍歴


GENJI Summary Part1-1 (桐壺 ~ 花散里)まとめ

(女性問題を起こして)謹慎生活、都に復帰・復職、大切なオクサマたちとの日々

本章です🎵

元カノの娘の玉鬘との出逢いと大豪邸六条院での暮らし

源氏の息子夕霧と幼なじみとのハツコイ婚

栄耀栄華を極めた源氏 正室を寝取られる?!

最愛の妻紫の上の旅立ちと源氏のイマサラな大後悔

源氏亡きあとの物語 表向き源氏の息子の薫と源氏の孫の匂宮のダブル主演

薫と匂宮と宇治の三姉妹とのラブストーリー

Chapter 19 薄雲 永遠の人 

第十九帖 薄雲(Chapter 19)第二話(episode 2)まで
 明石の君は源氏の提案通り姫君を養女として紫の上に預けます。紫の上は自身の子でない姫君を愛情豊かに育てます。

episode 3. 女院の死

第十九帖【薄雲】
 源氏 31~32歳 紫の上 23歳~24歳
 女院(藤壺の宮) 36~37歳
 冷泉帝 13歳~14歳
 明石の君 22~23歳 明石の姫君 3~4歳
 梅壺女御 22~23歳

✈✈✈ Let’ go to SenmojiGenji ✈✈✈

葵の上と権中納言(頭の中将)のお父さんの太政大臣だじょうだいじん(昔の左大臣)が亡くなられたの。源氏は公私ともに信頼していたから大臣の子供や孫以上に仏事や法要を営むの。政界の中枢の人物を失ってしまい冷泉帝は落胆しているの。それにお母さんの女院(藤壺の宮)まで具合がよくなくてお見舞いに行くのね。女院は37歳なんだけど年よりずっと若く見えて美しいの。

「なんだか今年は死ぬ年のような気がしていたのよ。あなたとお父様(桐壺院)のお話をしようと思っていたんだけど、なかなか会いに行けなかったわね」
 女院がそう帝に話しかけるの。
「厄年なんだから普段以上に祈祷をさせなきゃいけないのに……」
 冷泉帝はそう言って悔やむの。ずっとお母さんのそばについてあげていたいんだけれど、帝の立場上長くは外出できなくてしぶしぶ女院の元を離れたの。

女院は高貴な身分に生まれて、桐壺帝に嫁ぎ、中宮になったので、表向きは女性として最高に幸せな人生だったと思われているのね。けれども源氏との禁じられた恋のことが気がかりで心の晴れないことだと女院は思っていたの。
 源氏も女院が重病だって聞いて会いに行くの。すっかり弱ってしまった女院の姿とやるせない想いに悲しむ源氏。几帳の向こうに女院がいらっしゃるけれど、もちろん源氏も女院も顔をあわすことも本心を口にすることもできないのよ。

「院(桐壺院)のご遺言をお守りくださり、陛下(冷泉帝)のご後見もよくしてくださいました」
 女院はそう言って源氏をねぎらうのね。

「私など無力ですができるだけの努力はいたしております。太政大臣がお亡くなりになり、あなたさままでご病気になられ、私も生きていられません」
 源氏も泣きながらそう言うのですって。女院への恋しい気持ちを抜きにしても、幼い頃から長い間関わってきた人の命が消えていこうとしているのに自分にはどうしてあげることもできないと嘆くのね。

そしてお見舞いの言葉を交わすなかで女院は息を引き取られたの。
 折しも桜の季節。あの桐壺院の桜の宴会のこと(Chapter 8. episode 1. 朧月夜の出会い)を思い出して藤壺の宮のことを想うの。

桜吹雪
舞い散る桜

~ 深草の 野辺の桜し 心あらば 今年ばかりは 墨染に咲け ~ (古今集)

(もし桜に心があるのなら、今年だけは墨染(喪服の色)に咲いてくれ)

 源氏はこんな歌を口ずさんで涙にくれるの。春の夕暮れ、夕日が山を照らしてその下を薄く流れていく雲がにび色だったの。哀しみのあまり他の感情を感じない源氏だったけどこんな歌を詠むの。

~ 入日さす 峰にたなびく 薄雲は もの思ふ袖に 色やまがへる ~

(夕陽がさす山にたなびいている薄雲が俺の喪服の色に似せたんだろうか)

 誰に聞かせるでもなくひとりでそんな歌を詠んだの。源氏の哀しみようが伺えるわね。

To be continued ✈✈✈

 永遠の憧れの女性ひと藤壺の宮さまが亡くなられ、本当に永遠になってしまいます。愛した人桐壺の更衣に似ているからと桐壺帝に望まれ入内し、その息子である源氏と罪に堕ちてしまい、その罪の子を産んだ藤壺の宮さま。彼女の愛は決して表に出せませんでした。
 最後の最後まで自分の気持ちを源氏に伝えなかった。
 息子の冷泉帝を護りきることが源氏と宮さまの愛情表現でした。
「幸せだった」「幸せでなかった」
 簡単な二者択一ではないですね。

永遠の人
舞う桜の花びらとともに……

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