episode 4. 父に似ることなかれ
GENJI 【超訳】
Part Ⅱ 幾重にも広がる恋の水紋
Chapter 36.想いを遺し恋に死す
源氏物語 第三十六帖 柏木
episode 4. 父に似ることなかれ
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【超訳】1000文字源氏物語
PartⅠ 華麗なる恋絵巻
- chapter1 【桐壺】壮大なるSTORY
- chapter2 【帚木】男子会の恋バナ
- chapter3 【空蝉】つかみどころのないカノジョ
- chapter4 【夕顔】年上の彼女と癒しの彼女
- chapter5 【若紫】過ちと略奪
- chapter6 【末摘花】雪の朝の衝撃
- chapter7 【紅葉賀】死ぬまで持っていく秘密
- chapter8 【花宴】似た者同士のふたり?
- chapter9 【葵】オンナのオンネン
- chapter10 【賢木】別れ、別れ、それから密会
- chapter11 【花散里】ココロ安らぐ里
- chapter12 【須磨】とりあえず謹慎します。
- chapter13 【明石】最高のカノジョと最愛の妻
- chapter14 【澪標】命をかけて……
- chapter15 【蓬生】シンデレラストーリー?
- chapter16 【関屋】逢えなくても好き
- chapter17 【絵合】世界にひとつだけの
- chapter18 【松風】ふたりの女性と娘のこと
- chapter19 【薄雲】永遠の人
- chapter20 【朝顔】男女の友情は成立する?
- chapter21 【乙女】小さな恋の物語
- chapter22 【玉鬘】元カノのムスメ
- chapter23 【初音】源氏と六条院の新年
- chapter24 【胡蝶】娘なの? 恋人なの?
- chapter25 【蛍】恋多き父と一途な息子
- chapter26 【常夏】ふたりのムスメの明と暗?
- chapter27 【篝火】恋の炎の行方は?
- chapter28 【野分】美しいひとたち
- chapter29 【行幸】ふたりのお父さん
- chapter30 【藤袴】結婚? 仕事?
- chapter31 【真木柱】翻弄された運命の行先
- chapter32 【梅枝】すれ違うふたり
- chapter33 【藤裏葉】長く遅く遠かった春
PartⅡ 幾重にも広がる恋の水紋
- chapter34-1 【若菜上1】それは水紋のように
- chapter34-2 【若菜上2】さざ波が揺らす心
- chapter34-3 【若菜上3】慶びの春と忍び寄る影
- chapter35-1 【若菜下1】六条院の人びと
- chapter35-2 【若菜下2】春の演奏会とある願い
- chapter35-3 【若菜下3】吹き荒れる嵐の六条院
- chapter 36 【柏木】想いを遺し恋に死す
- chapter37 【横笛】親友が遺した想い
- chapter38 【鈴虫】想いが交錯する秋の月夜
- chapter39 【夕霧】堅物な浮気、不器用な本気
- chapter40 【御法】消えゆく紫の露
- chapter41 【幻】思慕、痛恨、後悔、懺悔
- chapter41extra 【雲隠】衝撃の演出
これまでのあらすじ
第三十五帖 若菜下(三)(Chapter 35-3)まで
女三宮と結婚できなかった柏木はいまだに根に持っているのですが、偶然彼女のすがたを見てしまい、恋心を抑えられなくなっています。ただこんな気持ちではいけないとも考えもし、心の葛藤が続いているようです。
紫の上は女楽のあとに源氏に出家を願い出ます。けれども源氏は「俺を見捨てないで」と認めません。そんな折に紫の上が倒れてしまいます。源氏は必死に看病しますが回復しません。
源氏が紫の上につきっきりで看護している隙に柏木は女三宮の元に忍び込み一線を越えてしまいます。何度か逢瀬を重ね女三宮は妊娠してしまい、源氏は柏木との密通の事実を知ります。柏木は源氏からの嫌味と圧力から寝たきりの病気になってしまいます。
超ざっくり GENJI
栄耀栄華を極めた源氏 正室を寝取られる?!
本章です🎵
最愛の妻紫の上の旅立ちと源氏のイマサラな大後悔
源氏亡きあとの物語 表向き源氏の息子の薫と源氏の孫の匂宮のダブル主演
薫と匂宮と宇治の三姉妹とのラブストーリー
第三十六帖 柏木(Chapter 36)第三話(episode 3)まで
女三宮の出家を知らされた柏木はますます衰弱していきます。
見舞いに訪れた夕霧に柏木は「源氏とのいさかい」のとりなしと妻の女二宮のことを頼み、息をひきとります。女三宮も柏木の死の知らせに胸を痛めました。
episode 4. 父に似ることなかれ
【超訳】柏木
源氏 48歳 紫の上 40歳
女三宮 22歳 薫 1歳
夕霧 27歳 柏木 32歳
『慎勿頑愚似汝爺』
~ だが世にか 種は蒔きしと 人問はば いかが岩根の 松は答へん ~
(誰が父親かって聞かれたら誰って答えたらいいんだろうね?)
「愛なら知っている頃もあったんじゃないの?」
「よく出家なんてできたね」
「父親は誰って答えたらいいんだろうね?」
源氏のイヤミがとまりません。
そもそも女房の小侍従に裏切られて柏木に襲われたのに、まるで柏木と想いあって愛し合っていたかのような疑われようです。
「若い男に妻を寝取られた」
天下の光る源氏としてのプライドがこの事実を受け入れられないのでしょうか。
🖌Genji Waka Collection
~ だが世にか 種は蒔きしと 人問はば いかが岩根の 松は答へん ~
六条院(源氏)が女三宮の前で読んだイヤミな歌
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