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episode 2. もの想う秋の十五夜

2022-07-20chapter38冷泉院,第三十八帖,鈴虫,柏木,女三宮,秋好中宮,和歌一覧,和歌,光源氏,源氏物語,紫式部,超訳

GENJI 【超訳】
Part Ⅱ 幾重にも広がる恋の水紋

Chapter 38.想いが交錯する秋の月夜

    源氏物語 第三十八帖 鈴虫

episode 2. もの想う秋の十五夜

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源氏物語の今ここ! We are here!!

【超訳】1000文字源氏物語

PartⅠ 華麗なる恋絵巻

これまでのあらすじ

前章まで

第三十七帖 横笛(Chapter 37)まで
 柏木が亡くなってから1年が経ちましたが彼を惜しむ声は聞かれます。薫は1歳になり可愛らしく美しく成長しています。
 夕霧は柏木の未亡人の女二宮を見舞い楽器の合奏をするなど「友人の未亡人」以上の気持ちを抱き始めているようです。女二宮の母から柏木の遺品の横笛を譲り受けます。柏木は夕霧の夢で「その笛は子孫に伝えたい」と告げます。
 夕霧は源氏に「柏木が悪いことをしたと言っていた」と話しますが、源氏ははぐらかします。ただ柏木の横笛はこじつけまがいの言い訳をしながら源氏が預かりました。

超ざっくり GENJI

1.桐壺 ~ 11.花散里11.須磨 ~ 21.乙女22.玉鬘 ~ 31.真木柱32.梅枝 ~ 33.藤裏葉34.若菜上 ~ 39.夕霧40.御法 ~ 41.幻42.匂兵部卿 ~ 44.竹河45.橋姫 ~ 54.夢浮橋

光源氏の誕生からたくさんのカノジョとの恋愛遍歴


GENJI Summary Part1-1 (桐壺 ~ 花散里)まとめ

(女性問題を起こして)謹慎生活、都に復帰・復職、大切なオクサマたちとの日々


GENJI Summary Part1-2 (須磨 ~ 乙女)まとめ

元カノの娘の玉鬘との出逢いと大豪邸六条院での暮らし


GENJI Summary Part1-3 (玉鬘 ~ 真木柱)まとめ

源氏の息子夕霧と幼なじみとのハツコイ婚


GENJI Summary Part1-4 (梅枝 ~ 藤裏葉)まとめ

栄耀栄華を極めた源氏 正室を寝取られる?!

本章です🎵

最愛の妻紫の上の旅立ちと源氏のイマサラな大後悔

源氏亡きあとの物語 表向き源氏の息子の薫と源氏の孫の匂宮のダブル主演

薫と匂宮と宇治の三姉妹とのラブストーリー

Chapter 38 鈴虫 想いが交錯する秋の月夜 

第三十八帖 鈴虫(Chapter 38)第一話(episode 1)まで
 罪の子薫を出産し源氏から疎まれていると感じた女三宮は出家します。けれども出家したあとになって源氏は恋の歌を詠んだりするので女三宮は困惑しています。

episode 2. もの想う秋の十五夜

【超訳】鈴虫
源氏 50歳 紫の上 42歳
女三宮おんなさんのみや 24歳 夕霧 29歳
冷泉院 32歳 秋好中宮あきこのむのちゅうぐう 41歳 

✈✈✈ Let’ go to SenmojiGenji ✈✈✈

十五夜ということで源氏の弟の蛍兵部卿宮が源氏の所にやってくるの。夕霧も一緒で琴の音色を聴きつけて来たみたい。他にも貴族たちが集まってお月見と虫の音を愛でる宴会になるの。

こんな宴には柏木がいてくれたら華やかだっただろうなと源氏が懐かしむの。今の台詞を御簾の内の女三宮はどんな想いで聞いているんだろう、とも源氏は思うの。こんな音楽を楽しむ夜にはみんな柏木を偲ぶのよね。帝でさえも何かの折に柏木を思い出されているいみたい。

 そんなところに冷泉院からの御使いが来るの。

~ 雲の上を かけはなれたる 住家すみかにも 物忘れせぬ 秋の夜の月 ~

(退位して宮中からは離れたけれど、ここも秋の月が照らしているよ)

退位して重責から解放されて悠々自適に暮らしていらっしゃるのに、そういえばご挨拶にも行っていなかったと皆で冷泉院のお邸に移動することにするの。

~ 月影は 同じ雲井に 見えながら わが宿からの 秋ぞ変はれる ~

(冷泉院は昔も今もお変わりありませんが、わたしの方がすっかり変わってしまいました)

そんな歌を詠んで訪ねてきた源氏たち突然の来客を冷泉院は喜んだの。整った美しい顔立ちの冷泉院はますます源氏とそっくりになってくるの。漢詩を詠んだり、音楽を演奏したりして源氏達と楽しい夜を過ごしたみたいね。

満月
十五夜の月

翌日、源氏は秋好中宮のお部屋を訪ねるの。周りの人たちが次々に出家をするので、中宮さまも出家をして母親の六条御息所の供養をしたいと話すの。源氏もお考えは尊重するけれど、急がず準備すればいいと伝えるのよね。

 源氏も秋好中宮も身分が重くしがらみがいろいろあって、簡単には出家をできそうにないのね。だから供養だけでもということで六条御息所の法事をすることにしたみたいよ。

朝になって源氏は六条院に帰りながら自分の子どものことを想うの。
 大切に育てた明石の女御は素晴らしい女性に成長したし、夕霧も立派でふたりとも愛しているけれど、冷泉院のことはふたり以上に特別に想っている源氏だったのよね。冷泉院も帝であるうちはなかなか父である源氏と会えないので、気軽に行き来ができるようにというのも譲位した理由みたいなんですって。

第三十八帖 鈴虫

Chapter 38 想いが交錯する秋の月夜
 episode 1. 女三宮の憂鬱
 episode 2. もの想う秋の十五夜

To be continued ✈✈✈

 風流な秋の月夜に源氏の胸にはさまざまな想いがよぎります。音楽や歌のセンスのよかった亡き柏木を偲び、親子の名乗りができない冷泉帝のことを想います。もの思いにふける秋といったところでしょうか。

 お気づきだと思いますが、源氏と冷泉院、柏木と薫は同じ境遇です。実の父子だけれど公表できません。けれども源氏と冷泉院はお互い事情を知っているので態度や思いやりで「父と子」として接しています。表向きは(天皇を引退した)上皇さまと臣下という関係はありますけれどね。

 対して柏木と薫はお互いが会うことはありません。柏木が薫のことをどう思っているかは源氏が一番理解できる立場かもしれません。

 自分や柏木が犯した罪のこと、それによって生まれてきた冷泉院や薫のこと、源氏は柏木のことをどう思っているのでしょうね。
 十五夜の演出もあり、しんみりしてしまいますね。十五夜の月明かりは源氏の心を照らしたのでしょうか。

源氏と冷泉院 柏木と薫
同じ境遇 異なる状況……

関連する【別冊】部分はこちら

  • 【別冊】GENJI
    topics 33 満ちる月と欠けた心
  • 🖌Genji Waka Collection

    ~ 雲の上を かけはなれたる 住家すみかにも 物忘れせぬ 秋の夜の月 ~

    冷泉院が「ウチに来ませんか?」と源氏を誘った歌

    ~ 月影は 同じ雲井に 見えながら わが宿からの 秋ぞ変はれる ~

    冷泉院邸を訪ねた源氏が詠んだ歌

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