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episode 2 . 宇治の姉妹

2022-07-20chapter45宇治,宇治十帖,大君,中の君,第四十五帖,橋姫,八の宮,,光源氏,源氏物語,紫式部,超訳

GENJI 【超訳】
Part Ⅲ 激しく流れる恋の川

Chapter 45.若きエリートの悩み

    源氏物語 第四十五帖 橋姫

episode 2. 宇治の姉妹

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源氏物語の今ここ! We are here!!

【超訳】1000文字源氏物語

PartⅠ 華麗なる恋絵巻

これまでのあらすじ

前章まで

第四十四帖 竹河(Chapter 44)まで Part3-1 完結
  源氏が亡くなったあとの物語です。源氏の孫で今上帝と明石中宮の皇子の匂宮と源氏と女三宮の子の薫は成長し、宮中でも「匂う兵部卿 薫る中将」ともてはやされています。薫は自身の出生について悩んでいます。

 夕霧や柏木の弟の紅梅、玉鬘は子供たちの婚活の時期で、娘には匂宮や薫と結婚させたいと考えているようです。

超ざっくり GENJI

1.桐壺 ~ 11.花散里11.須磨 ~ 21.乙女22.玉鬘 ~ 31.真木柱32.梅枝 ~ 33.藤裏葉34.若菜上 ~ 39.夕霧40.御法 ~ 41.幻42.匂兵部卿 ~ 44.竹河45.橋姫 ~ 54.夢浮橋

光源氏の誕生からたくさんのカノジョとの恋愛遍歴


GENJI Summary Part1-1 (桐壺 ~ 花散里)まとめ

(女性問題を起こして)謹慎生活、都に復帰・復職、大切なオクサマたちとの日々


GENJI Summary Part1-2 (須磨 ~ 乙女)まとめ

元カノの娘の玉鬘との出逢いと大豪邸六条院での暮らし


GENJI Summary Part1-3 (玉鬘 ~ 真木柱)まとめ

源氏の息子夕霧と幼なじみとのハツコイ婚


GENJI Summary Part1-4 (梅枝 ~ 藤裏葉)まとめ

栄耀栄華を極めた源氏 正室を寝取られる?!


GENJI Summary Part2-1 (若菜上 ~ 藤裏葉)まとめ

最愛の妻紫の上の旅立ちと源氏のイマサラな大後悔


GENJI Summary Part2-2 (御法 ~ 幻)まとめ

源氏亡きあとの物語 表向き源氏の息子の薫と源氏の孫の匂宮のダブル主演

薫と匂宮と宇治の三姉妹とのラブストーリー

本章です🎵

Chapter 45 橋姫 若きエリートの悩み 

第四十五帖 橋姫(Chapter 45)第一話(episode 1)まで
 世の中に興味がなく、けれども出家に踏み切れない薫は源氏の弟で俗聖として宇治で暮らしている八の宮に興味を抱きます。何度も宇治に通ううちに八の宮のふたりの姫のことも気になり始めます。

episode 2. 宇治の姉妹

【超訳】橋姫 宇治十帖
 薫 20~22歳 匂宮におうのみや 21~23歳
 大君おおいぎみ 22~24歳 中の君 20~22歳
 冷泉院 49~51歳

✈✈✈ Let’ go to SenmojiGenji ✈✈✈

位の高い僧や学のある僧はあまりにも人間離れしているし、僧の中にも人格が低く下品な人もいるけれど、その点で八の宮は優美で教え方もわかりやすく喩えを使ってくれて薫にとってはとても親しみやすいのね。薫はどんどん八の宮を慕うようになって、公務で忙しくて宇治に行けないときは八の宮のことを恋しがるほどだったの。
 薫が心から八の宮を尊敬しているから冷泉院も八の宮に手紙を書いたり、お見舞いの品物なども届けるの。薫も経済的援助をしていて、そんな宇治通いも3年が過ぎたの。

秋になって久々に時間ができた薫は少人数のお供だけを連れて宇治に行くの。山荘のそばまで行くと琵琶の音が聴こえるの。それもとても美しい演奏なの。ときどきは十三弦の琴の音もしてくるの。薫が山荘にいるときは恥ずかしがって演奏してくれない大君と中の君が演奏していたのよ。
 薫はバレないようにこっそりと演奏を聴こうとするの。月の美しい夜なので簾を巻き上げているところに姫君たちが見えるの。

「扇じゃなくてコレ(琵琶を演奏するばち)で月を呼んでもいいわね」
 そう言う姫君はとっても可憐で可愛らしいの。
「夕日を呼び戻すばちは聞いたことあるけれど、月なんて変わったことを思いつくわね」
 こちらの姫君はとても美しく優雅な様子なの。
 そんなふうに楽しそうに過ごしている姫君たちは薫の想像とは違ってとても美しかったの。
 物語ではいつも都合よく美女が登場するのを不自然だなって思っていた薫なんだけど、こんな風に思ってもいないところで美しい人との出会いがあったから心の動揺がおさまらないの。

琵琶と撥
琵琶

けれども「お客様がお越しです」と告げられてしまって、彼女たちは演奏をとりやめてしまうの。薫は姫君たちの部屋の前に通されるんだけど、段取りよく仕切ってくれる女房がいなくて困ってしまうの。八の宮は山に修行に行っていて留守なのね。
「ここにしか通してもらえないのかな。やましい気持ちはないんだけどな」
 薫はまじめに話すんだけど、こんなシチュエーションに慣れていないので女房も姫君の代わりに答えることができないの。
「どうしたらいいのか、なにもわからないんです」
 消え入りそうな小さいけれど品のいい声が聞こえてきたの。
「思いつきで遊びに来たんじゃないよ、そこら辺の男子みたいな色恋目的じゃないんだよ、今までだって真面目に通ってたでしょ、でもできたら友達として話し相手になってもらえないかな」

 薫は長々と語りかけるけれど、大君は返事ができないの。そこに弁の君という年老いた女房が出てきて薫の相手をするの。

To be continued ✈✈✈

 このころの男子はこうしてよく覗き見をしていました。「垣間見かいまみ」と言います。その昔源氏が紫の上を初めて見たのも垣間見でした。
 田舎の女の子だから期待していなかったのに美女さんでビックリ! という感じでしょうか。

 薫からの問いかけにもふたりの姫はどう対応したらいいのか戸惑っていますね。

愁いの貴公子 孤高のイケメン
救いを求めて宇治へ

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