episode 4. 匂宮と薫、大君と中の君
GENJI 【超訳】
Part Ⅲ 激しく流れる恋の川
Chapter 46.ふたりの恋
源氏物語 第四十六帖 椎本
episode 4. 匂宮と薫、大君と中の君
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源氏物語の今ここ! We are here!!
【超訳】1000文字源氏物語
PartⅠ 華麗なる恋絵巻
- chapter1 【桐壺】壮大なるSTORY
- chapter2 【帚木】男子会の恋バナ
- chapter3 【空蝉】つかみどころのないカノジョ
- chapter4 【夕顔】年上の彼女と癒しの彼女
- chapter5 【若紫】過ちと略奪
- chapter6 【末摘花】雪の朝の衝撃
- chapter7 【紅葉賀】死ぬまで持っていく秘密
- chapter8 【花宴】似た者同士のふたり?
- chapter9 【葵】オンナのオンネン
- chapter10 【賢木】別れ、別れ、それから密会
- chapter11 【花散里】ココロ安らぐ里
- chapter12 【須磨】とりあえず謹慎します。
- chapter13 【明石】最高のカノジョと最愛の妻
- chapter14 【澪標】命をかけて……
- chapter15 【蓬生】シンデレラストーリー?
- chapter16 【関屋】逢えなくても好き
- chapter17 【絵合】世界にひとつだけの
- chapter18 【松風】ふたりの女性と娘のこと
- chapter19 【薄雲】永遠の人
- chapter20 【朝顔】男女の友情は成立する?
- chapter21 【乙女】小さな恋の物語
- chapter22 【玉鬘】元カノのムスメ
- chapter23 【初音】源氏と六条院の新年
- chapter24 【胡蝶】娘なの? 恋人なの?
- chapter25 【蛍】恋多き父と一途な息子
- chapter26 【常夏】ふたりのムスメの明と暗?
- chapter27 【篝火】恋の炎の行方は?
- chapter28 【野分】美しいひとたち
- chapter29 【行幸】ふたりのお父さん
- chapter30 【藤袴】結婚? 仕事?
- chapter31 【真木柱】翻弄された運命の行先
- chapter32 【梅枝】すれ違うふたり
- chapter33 【藤裏葉】長く遅く遠かった春
PartⅡ 幾重にも広がる恋の水紋
- chapter34-1 【若菜上1】それは水紋のように
- chapter34-2 【若菜上2】さざ波が揺らす心
- chapter34-3 【若菜上3】慶びの春と忍び寄る影
- chapter35-1 【若菜下1】六条院の人びと
- chapter35-2 【若菜下2】春の演奏会とある願い
- chapter35-3 【若菜下3】吹き荒れる嵐の六条院
- chapter36 【柏木】想いを遺し恋に死す
- chapter37 【横笛】親友が遺した想い
- chapter38 【鈴虫】想いが交錯する秋の月夜
- chapter39 【夕霧】堅物な浮気、不器用な本気
- chapter40 【御法】消えゆく紫の露
- chapter41 【幻】思慕、痛恨、後悔、懺悔
- chapter41extra 【雲隠】衝撃の演出
これまでのあらすじ
第四十五帖 橋姫(Chapter 45)まで
源氏の弟である八の宮の様子が語られます。桐壺帝の皇子にもかかわらず忘れられた存在で宇治に隠棲している八の宮の生き方に感銘を受けた薫は教えを請いに宇治通いを始めます。八の宮にはふたりの姫君がおり、薫は宇治で姫君たちの姿を垣間見て意識するようになります。
また薫は八の宮の邸で弁の君という女房から自身の出生の真実を聞かされます。「僕は源氏の子なのだろうか」という子供の頃からの疑念は的中し、実の父は亡くなった柏木大納言だと知りました。
超ざっくり GENJI
源氏亡きあとの物語 表向き源氏の息子の薫と源氏の孫の匂宮のダブル主演
薫と匂宮と宇治の三姉妹とのラブストーリー
本章です🎵
第四十六帖 椎本(Chapter 46)第三話(episode 3)まで
薫から宇治姉妹の話を聞いた匂宮は宇治に出かける計画を立てます。宇治にある夕霧の別荘に薫と滞在しますが、身分柄直接八の宮の邸宅を訪れることはできません。そこに八の宮から和歌が届けられました。
薫たち貴族は八の宮邸を訪ねますが高貴な匂宮は出かけることができません。それでも自分をアピールしたい匂宮は八の宮の姫君たちに桜の枝と和歌を贈ります。
季節は秋になり、八の宮は自分の亡きあとの姫君たちのことを薫に託します。その後修行先の山で八の宮は亡くなってしまいます。
episode 4. 匂宮と薫、大君と中の君
【超訳】椎本 宇治十帖
薫 23~24歳 匂宮 24~25歳
大君 25~26歳 中の君 23~24歳
~ 牡鹿鳴く 秋の山里 いかならん 小萩が露の かかる夕暮れ ~
(鹿が鳴く秋だけれど、どうしてる? まだ気持ちはしんどいよね?)
~ 涙のみ きりふさがれる 山里は 籬に鹿ぞ もろ声に鳴く ~
(涙ばかりで霧に覆われている山里で声をそろえて(ふたりで)泣いています)
~ 朝霧に 友惑はせる 鹿の音を 大方にやは 哀れとも聞く ~
(悲しんでいるキミ達のことを放ってはおけないんだよ)
~ 色変はる 浅葱を見ても 墨染めに やつるる袖を 思ひこそやれ ~
(前にお見かけしたあなたが墨染の喪服を着て悲しんでいる気持ちを察するよ)
~ 色変はる 袖をば露の 宿りにて わが身ぞさらに 置き所なき ~
(喪服の袖も涙に濡れていて気持ちは癒えることはないのです)
姉妹からの文や和歌には名前が書いてないので、どちらが書いたのかわかりません。ただ筆跡が違うのでいつもの姫とは違う方からの歌だとわかったようです。この時代は知り合っても最初はお互い会ったりしないのでやりとりする文の筆跡や歌の内容で性格や知性や教養などを知っていくようですね。
匂宮の女好きのウワサは宇治にも届いているようです。なんてったっておじいさまは伝説の(?!)プレイボーイですものね。隔世遺伝? したのかしら??
誰からも慕われ 誰にも愛を振りまき?!
おじいちゃんの隔世遺伝?!
topics 41 ちゃらちゃらチャラ男も宇治へゆく
🖌Genji Waka Collection
~ 牡鹿鳴く 秋の山里 いかならん 小萩が露の かかる夕暮れ ~
匂宮が姉妹を心配して贈った歌
~ 涙のみ きりふさがれる 山里は 籬に鹿ぞ もろ声に鳴く ~
大君が落ち込む中の君の代わりに匂宮に返した歌
~ 朝霧に 友惑はせる 鹿の音を 大方にやは 哀れとも聞く ~
「俺も心配しているよ」と匂宮が再度姉妹に贈った歌
~ 色変はる 浅葱を見ても 墨染めに やつるる袖を 思ひこそやれ ~
ひとりごとのように薫が詠んだ歌
~ 色変はる 袖をば露の 宿りにて わが身ぞさらに 置き所なき ~
大君が控えめに薫に返した歌
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