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episode 4. 揺れ動く心

2022-07-20chapter51第五十一帖,宇治,宇治十帖,中の君,匂宮,,和歌一覧,和歌,浮舟,光源氏,源氏物語,紫式部,超訳

GENJI 【超訳】
Part Ⅲ 激しく流れる恋の川

Chapter 51.狂い始める恋情

    源氏物語 第五十一帖 浮舟

episode 4. 揺れ動く心

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源氏物語の今ここ! We are here!!

【超訳】1000文字源氏物語

PartⅠ 華麗なる恋絵巻

これまでのあらすじ

前章まで

第五十帖 東屋(Chapter 50)まで
  大君や中の君の異母妹(浮舟)を見初めた薫は「世話をしたい」と申し出ますが、姫サイドからは身分差もあり本気にしてもらえません。浮舟を二条院に滞在させている中の君は薫と浮舟の仲をとりもとうと考えています。
 匂宮は中の君の異母妹とは知らず自宅で浮舟と出逢い興味を持ちます。

 匂宮と浮舟とのあいだに間違いが起きるのを恐れた浮舟の母は浮舟を二条院から退去させます。薫は仮住まいの家で浮舟と対面し、彼女を宇治に匿うことにします。

超ざっくり GENJI

1.桐壺 ~ 11.花散里11.須磨 ~ 21.乙女22.玉鬘 ~ 31.真木柱32.梅枝 ~ 33.藤裏葉34.若菜上 ~ 39.夕霧40.御法 ~ 41.幻42.匂兵部卿 ~ 44.竹河45.橋姫 ~ 54.夢浮橋

光源氏の誕生からたくさんのカノジョとの恋愛遍歴


GENJI Summary Part1-1 (桐壺 ~ 花散里)まとめ

(女性問題を起こして)謹慎生活、都に復帰・復職、大切なオクサマたちとの日々


GENJI Summary Part1-2 (須磨 ~ 乙女)まとめ

元カノの娘の玉鬘との出逢いと大豪邸六条院での暮らし


GENJI Summary Part1-3 (玉鬘 ~ 真木柱)まとめ

源氏の息子夕霧と幼なじみとのハツコイ婚


GENJI Summary Part1-4 (梅枝 ~ 藤裏葉)まとめ

栄耀栄華を極めた源氏 正室を寝取られる?!


GENJI Summary Part2-1 (若菜上 ~ 藤裏葉)まとめ

最愛の妻紫の上の旅立ちと源氏のイマサラな大後悔


GENJI Summary Part2-2 (御法 ~ 幻)まとめ

源氏亡きあとの物語 表向き源氏の息子の薫と源氏の孫の匂宮のダブル主演

薫と匂宮と宇治の三姉妹とのラブストーリー

本章です🎵

Chapter 51 浮舟 狂い始める恋情 

第五十一帖 浮舟(Chapter 51)第三話(episode 3)まで
 自宅の二条院で出会った女性の事を匂宮は興味を持ちます。中の君もなにか隠しているようです。やがて彼女は薫が宇治に匿っている恋人だとわかりました。
 匂宮は薫のフリをして宇治を訪ね、浮舟を我が物にしてしまいました。翌日もふたりきりで過ごし別れ際にはお互い「離れたくない」と歌を交わし合います。

episode 4. 揺れ動く心

【超訳】浮舟 宇治十帖
 薫 27歳 匂宮におうのみや 28歳
 中の君 27歳 浮舟 22歳

✈✈✈ Let’ go to SenmojiGenji ✈✈✈

二条院に戻っても匂宮は中の君を見ると浮舟のことを思い出してしまうの。その浮舟が二条院にいたことを中の君は匂宮に隠していたわよね。
「俺が死んだら心変わりするんだろ? そしたら薫と結婚できるもんな?」
 薫への嫉妬もあって中の君に恨みがましいことをついつい言っちゃうの。

体調不良と偽って出仕出勤しないでいると、薫がお見舞いにやってくるの。落ち着いた態度の薫を見ていると、浮舟はこの薫と自分を較べてどう思っているんだろうって不安になるの。

月日は経つけれど、匂宮は身分柄気軽に宇治に出かけられなくてストレスをためているの。一方の薫は久しぶりに宇治に出かけるの。浮舟は匂宮とあんなことになってしまって薫に会うのが恐ろしいの。匂宮を想い出したりもしているのに薫に対して素知らぬふりをしなきゃならないのもなんて情けないのかしらって思っているの。それとは逆に今薫とこうして会っていることを匂宮が知ったらきっと私を憎んでしまうわなんて心配もしているの。

薫は長い間来られなかったこともクドクド言い訳はしないの。「恋しかった」「逢えなくて悲しかった」なんてことも直に言ったりはしないけれど、中々逢いに来られない辛さは感じられてそれは浮舟にとって誇張表現オーバーリアクションよりずっと心惹かれる様子なの。

 でも自分と匂宮とのことを薫が知ったらどんなに嘆いて自分を軽蔑するんだろうって浮舟は怯えるの。

自分が知らない間に浮舟と匂宮が関係を持ったなんて夢にも思わない薫はしばらく見ないあいだに浮舟がずいぶんとオトナの女性になったなぁなんて見当違いな感想を持っちゃうのよね。

「あなたが住む家もできてきたよ。春には引っ越そうね」
 三条宮薫の本宅からも近いから毎日でも逢えるよと薫は言うの。
(匂宮さまも隠れ家を用意するって昨日の手紙に書いてあったわ……)
 浮舟は匂宮からの手紙を思い出すの。そうはいっても薫のことを裏切って匂宮のところになんて行くなんてそんなことできないわって思うんだけど、そう思えば思うほど彼の顔が目に浮かぶみたいなの。

~ 宇治橋の 長き契りは 朽ちせじを あやぶむ方を 心騒ぐな ~

(宇治橋のように末永い約束は朽ちたりしないから心配することはないんだよ)

元々大君によく似ていた浮舟だけれど、あか抜けて随分美しくなったなぁなんて薫は思っているみたい。

~ 絶え間のみ 世には危ふき 宇治橋を 朽ちせぬものと なほたのめとや ~

(会えないときが心配なのにどうして安心なんてしていられるの?)

浮舟は匂宮の男らしい強さや優しさに惹かれながらも、誠実で落ち着いていて雅な薫を拒絶することもできないの。そもそも最初に薫が夫になっているんだから、拒まないといけないのは匂宮の方なのに浮舟にはそれができないのよね。

笹舟

To be continued ✈✈✈

 突如現れた匂宮に急速に惹かれますが、落ち着いていて誠実な薫を前にすると自分はなんてことをしてしまったんだろうと後悔もしています。とはいえ、突然の匂宮の侵入は女子では抵抗できるものではありませんでした。けれどもその匂宮に気持ちが傾いてしまっていることを薫に申し訳なく思っているようです。
 薫は浮舟と匂宮との関係を知らず、「ずいぶん大人っぽくなったなぁ」などと感じ入っています。

ひとりの女子に想いを寄せる男子がふたり
三角関係の元祖?! 

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  • 【別冊】GENJI
    topics 45 これぞテッパン中の大テッパン! 
  • 🖌Genji Waka Collection

    ~ 宇治橋の 長き契りは 朽ちせじを あやぶむ方を 心騒ぐな ~

    「これからのことは心配しなくてもいいんだよ」と浮舟を慰める薫の歌

    ~ 絶え間のみ 世には危ふき 宇治橋を 朽ちせぬものと なほたのめとや ~

    (匂宮とのことがあって)負い目を感じる浮舟が詠んだ歌

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