episode 7. 信じていたのに
GENJI 【超訳】
Part Ⅲ 激しく流れる恋の川
Chapter 51.狂い始める恋情
源氏物語 第五十一帖 浮舟
episode 7. 信じていたのに
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源氏物語の今ここ! We are here!!
【超訳】1000文字源氏物語
PartⅠ 華麗なる恋絵巻
- chapter1 【桐壺】壮大なるSTORY
- chapter2 【帚木】男子会の恋バナ
- chapter3 【空蝉】つかみどころのないカノジョ
- chapter4 【夕顔】年上の彼女と癒しの彼女
- chapter5 【若紫】過ちと略奪
- chapter6 【末摘花】雪の朝の衝撃
- chapter7 【紅葉賀】死ぬまで持っていく秘密
- chapter8 【花宴】似た者同士のふたり?
- chapter9 【葵】オンナのオンネン
- chapter10 【賢木】別れ、別れ、それから密会
- chapter11 【花散里】ココロ安らぐ里
- chapter12 【須磨】とりあえず謹慎します。
- chapter13 【明石】最高のカノジョと最愛の妻
- chapter14 【澪標】命をかけて……
- chapter15 【蓬生】シンデレラストーリー?
- chapter16 【関屋】逢えなくても好き
- chapter17 【絵合】世界にひとつだけの
- chapter18 【松風】ふたりの女性と娘のこと
- chapter19 【薄雲】永遠の人
- chapter20 【朝顔】男女の友情は成立する?
- chapter21 【乙女】小さな恋の物語
- chapter22 【玉鬘】元カノのムスメ
- chapter23 【初音】源氏と六条院の新年
- chapter24 【胡蝶】娘なの? 恋人なの?
- chapter25 【蛍】恋多き父と一途な息子
- chapter26 【常夏】ふたりのムスメの明と暗?
- chapter27 【篝火】恋の炎の行方は?
- chapter28 【野分】美しいひとたち
- chapter29 【行幸】ふたりのお父さん
- chapter30 【藤袴】結婚? 仕事?
- chapter31 【真木柱】翻弄された運命の行先
- chapter32 【梅枝】すれ違うふたり
- chapter33 【藤裏葉】長く遅く遠かった春
PartⅡ 幾重にも広がる恋の水紋
- chapter34-1 【若菜上1】それは水紋のように
- chapter34-2 【若菜上2】さざ波が揺らす心
- chapter34-3 【若菜上3】慶びの春と忍び寄る影
- chapter35-1 【若菜下1】六条院の人びと
- chapter35-2 【若菜下2】春の演奏会とある願い
- chapter35-3 【若菜下3】吹き荒れる嵐の六条院
- chapter36 【柏木】想いを遺し恋に死す
- chapter37 【横笛】親友が遺した想い
- chapter38 【鈴虫】想いが交錯する秋の月夜
- chapter39 【夕霧】堅物な浮気、不器用な本気
- chapter40 【御法】消えゆく紫の露
- chapter41 【幻】思慕、痛恨、後悔、懺悔
- chapter41extra 【雲隠】衝撃の演出
これまでのあらすじ
第五十帖 東屋(Chapter 50)まで
大君や中の君の異母妹(浮舟)を見初めた薫は「世話をしたい」と申し出ますが、姫サイドからは身分差もあり本気にしてもらえません。浮舟を二条院に滞在させている中の君は薫と浮舟の仲をとりもとうと考えています。
匂宮は中の君の異母妹とは知らず自宅で浮舟と出逢い興味を持ちます。
匂宮と浮舟とのあいだに間違いが起きるのを恐れた浮舟の母は浮舟を二条院から退去させます。薫は仮住まいの家で浮舟と対面し、彼女を宇治に匿うことにします。
超ざっくり GENJI
源氏亡きあとの物語 表向き源氏の息子の薫と源氏の孫の匂宮のダブル主演
薫と匂宮と宇治の三姉妹とのラブストーリー
本章です🎵
第五十一帖 浮舟(Chapter 51)第六話(episode 6)まで
自宅の二条院で出会った女性の事を匂宮は興味を持ちます。やがて彼女は薫が宇治に匿っている恋人だとわかりました。
匂宮は薫のフリをして宇治を訪ね、浮舟を我が物にしてしまいました。翌日もふたりきりで過ごし別れ際にはお互い「離れたくない」と歌を交わし合います。
匂宮と浮舟のことを知らない薫が浮舟を訪ねます。浮舟は薫への申し訳なさと匂宮への想いのあいだで揺れ動きます。匂宮は薫への対抗心から浮舟を奪いつくそうとします。
匂宮と薫からそれぞれ恋歌が浮舟に届けられます。浮舟はどちらも選ぶことができず三角関係に苦悩しています。
episode 7. 信じていたのに
【超訳】浮舟 宇治十帖
薫 27歳 匂宮 28歳
中の君 27歳 浮舟 22歳
~ 波こゆる 頃とも知らず 末の松 まつらむとのみ 思ひけるかな ~
(あなたが浮気してるだなんて思いもよらなかったよ。僕のことを待ってくれていると信じてたのに)
~ いずくにか 身をば捨てんと しら雲の かからぬ山も なく泣くぞ行く ~
(どこに行ったらいいんだよ。雲がかった山を泣いて帰んのかよ)
とうとう薫が浮舟と匂宮のことを知ってしまいました。「キミがまさか浮気するなんてね」と浮舟に浮気を知ったことを伝え、武士を派遣して匂宮が浮舟と逢えないように警備を強化しました。一方匂宮も宇治から浮舟を連れ出す計画を立てているようです。
女房たちは匂宮に惹かれているならそれでもいいのですよと話していますが、浮舟は完全に匂宮に心を移したわけではなく、薫にも惹かれています。身分の低い自分との将来をきちんと考えてくれている誠実な薫を裏切ってしまった。そして気持ちも少し匂宮に傾いてしまっている。言い訳の余地はないし、こんなふしだらなことをしてしまい薫に合わせる顔がありません。
🖌Genji Waka Collection
~ 波こゆる 頃とも知らず 末の松 まつらむとのみ 思ひけるかな ~
浮気を知った薫が浮舟に贈った歌
~ いずくにか 身をば捨てんと しら雲の かからぬ山も なく泣くぞ行く ~
宇治まで逢いに来た匂宮が薫の派遣した武士によって妨害され悲嘆にくれた歌
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