episode 8. 浮舟の選択
GENJI 【超訳】
Part Ⅲ 激しく流れる恋の川
Chapter 51.狂い始める恋情
源氏物語 第五十一帖 浮舟
episode 8. 浮舟の選択
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源氏物語の今ここ! We are here!!
【超訳】1000文字源氏物語
PartⅠ 華麗なる恋絵巻
- chapter1 【桐壺】壮大なるSTORY
- chapter2 【帚木】男子会の恋バナ
- chapter3 【空蝉】つかみどころのないカノジョ
- chapter4 【夕顔】年上の彼女と癒しの彼女
- chapter5 【若紫】過ちと略奪
- chapter6 【末摘花】雪の朝の衝撃
- chapter7 【紅葉賀】死ぬまで持っていく秘密
- chapter8 【花宴】似た者同士のふたり?
- chapter9 【葵】オンナのオンネン
- chapter10 【賢木】別れ、別れ、それから密会
- chapter11 【花散里】ココロ安らぐ里
- chapter12 【須磨】とりあえず謹慎します。
- chapter13 【明石】最高のカノジョと最愛の妻
- chapter14 【澪標】命をかけて……
- chapter15 【蓬生】シンデレラストーリー?
- chapter16 【関屋】逢えなくても好き
- chapter17 【絵合】世界にひとつだけの
- chapter18 【松風】ふたりの女性と娘のこと
- chapter19 【薄雲】永遠の人
- chapter20 【朝顔】男女の友情は成立する?
- chapter21 【乙女】小さな恋の物語
- chapter22 【玉鬘】元カノのムスメ
- chapter23 【初音】源氏と六条院の新年
- chapter24 【胡蝶】娘なの? 恋人なの?
- chapter25 【蛍】恋多き父と一途な息子
- chapter26 【常夏】ふたりのムスメの明と暗?
- chapter27 【篝火】恋の炎の行方は?
- chapter28 【野分】美しいひとたち
- chapter29 【行幸】ふたりのお父さん
- chapter30 【藤袴】結婚? 仕事?
- chapter31 【真木柱】翻弄された運命の行先
- chapter32 【梅枝】すれ違うふたり
- chapter33 【藤裏葉】長く遅く遠かった春
PartⅡ 幾重にも広がる恋の水紋
- chapter34-1 【若菜上1】それは水紋のように
- chapter34-2 【若菜上2】さざ波が揺らす心
- chapter34-3 【若菜上3】慶びの春と忍び寄る影
- chapter35-1 【若菜下1】六条院の人びと
- chapter35-2 【若菜下2】春の演奏会とある願い
- chapter35-3 【若菜下3】吹き荒れる嵐の六条院
- chapter36 【柏木】想いを遺し恋に死す
- chapter37 【横笛】親友が遺した想い
- chapter38 【鈴虫】想いが交錯する秋の月夜
- chapter39 【夕霧】堅物な浮気、不器用な本気
- chapter40 【御法】消えゆく紫の露
- chapter41 【幻】思慕、痛恨、後悔、懺悔
- chapter41extra 【雲隠】衝撃の演出
これまでのあらすじ
第五十帖 東屋(Chapter 50)まで
大君や中の君の異母妹(浮舟)を見初めた薫は「世話をしたい」と申し出ますが、姫サイドからは身分差もあり本気にしてもらえません。浮舟を二条院に滞在させている中の君は薫と浮舟の仲をとりもとうと考えています。
匂宮は中の君の異母妹とは知らず自宅で浮舟と出逢い興味を持ちます。
匂宮と浮舟とのあいだに間違いが起きるのを恐れた浮舟の母は浮舟を二条院から退去させます。薫は仮住まいの家で浮舟と対面し、彼女を宇治に匿うことにします。
超ざっくり GENJI
源氏亡きあとの物語 表向き源氏の息子の薫と源氏の孫の匂宮のダブル主演
薫と匂宮と宇治の三姉妹とのラブストーリー
本章です🎵
第五十一帖 浮舟(Chapter 51)第七話(episode 7)まで
自宅の二条院で出会った女性の事を匂宮は興味を持ちます。やがて彼女は薫が宇治に匿っている恋人だとわかりました。
匂宮は薫のフリをして宇治を訪ね、浮舟を我が物にしてしまいました。浮舟は薫への申し訳なさと匂宮への想いのあいだで揺れ動きます。匂宮は薫への対抗心から浮舟を奪いつくそうとします。浮舟はどちらも選ぶことができず三角関係に苦悩しています。
薫が匂宮と浮舟の関係を知り、宇治の屋敷に武士を派遣し、匂宮が浮舟に近づけないように武装します。薫にも匂宮にも惹かれている浮舟は混乱してしまい声をあげて泣きます。
episode 8. 浮舟の選択
【超訳】浮舟 宇治十帖
薫 27歳 匂宮 28歳
中の君 27歳 浮舟 22歳
~ 歎きわび 身をば捨すとも 亡きかげに 浮き名流さん ことをこそ思へ ~
(嘆き嘆いて身を捨てても死んだあとにどんな嫌なウワサが流れるのか心配だわ)
~ からをだに 憂き世の中に とどめずば いづくをはかと 君も恨みん ~
(遺体も見つからなければあなたは何に向かって恨むのかしら)
~ のちにまた 逢ひみんことを 思はなん このよの夢に 心まどはで ~
(来世でまたお会いしましょう。この世の夢に惑わされないでね)
~ 鐘の音の 絶ゆる響きに 音を添へて わが世尽きぬと 君に伝えよ ~
(鐘の音の響きに泣き声も添えて私が死んだと母に伝えてください)
第五十一帖 浮舟
Chapter 51 狂い始める恋情
episode 1. 忘れられない彼女
episode 2. 匂宮の大胆行動
episode 3. 横恋慕
episode 4. 揺れ動く心
episode 5. 密会、恋の罪
episode 6. 引き裂かれる心
episode 7. 信じていたのに
episode 8. 浮舟の選択
匂宮との密会デートで宇治川を渡るときに流れが恐ろしくて怖がっていた浮舟がその川に身を投げることを決心したようです。薫と匂宮、どちらを選んでも選ばなかった方を傷つける。それなら自分自身が消えてしまおうと考えたのでしょうか。
🖌Genji Waka Collection
~ 歎きわび 身をば捨すとも 亡きかげに 浮き名流さん ことをこそ思へ ~
三角関係に苦しむ浮舟の歌
~ からをだに 憂き世の中に とどめずば いづくをはかと 君も恨みん ~
浮舟が匂宮に返した苦しい恋の歌
~ のちにまた 逢ひみんことを 思はなん このよの夢に 心まどはで ~
浮舟が母に返した別れの歌
~ 鐘の音の 絶ゆる響きに 音を添へて わが世尽きぬと 君に伝えよ ~
浮舟が死を決意して詠んだ辞世の歌
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