summary 2-1 若菜上~夕霧
1日1000文字源氏物語
GENJI summary
第二部 幾重にも広がる恋の水紋
Part 2-1(若菜上~夕霧)まとめ
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Welcome to SenmojiGenji World!!
お気楽お気軽源氏物語ワールドにようこそ!!
「1000文字源氏物語」倶楽部の管理人のりらです。
全54巻の大長編小説の源氏物語。
当ブログで分類している第一部「華麗なる恋絵巻」が完結し
第二部「幾重にも広がる恋の水紋」に突入しました。
話し言葉で【超訳】する源氏物語。
どうでしょうか。お楽しみいただけていますか?
多くのキャラクターやエピソードが登場しました。
源氏物語は多くの学者さんがいろいろな区分けをしています。
当ブログではこのように分けています。
- 第一部
- Part1-1 第一帖【桐壺】~ 第十一帖【花散里】
- Part1-2 第十二帖【須磨】~ 第二十一帖【乙女】
- Part1-3 第二十二帖【玉鬘】~ 第三十一帖【真木柱】
- Part1-4 第三十二帖【梅枝】~ 第三十三帖【藤裏葉】
- 第二部
- Part2-1 第三十四帖【若菜上】~ 第三十九帖【夕霧】
- Part2-2 第四十帖【御法】~ 第四十一帖【幻】
- 第三部
- Part3-1 第四十二帖【匂兵部卿】~ 第四十四帖【竹河】
- Part3-2 第四十五帖【橋姫】~ 第五十四帖【夢浮橋】
第二部Part2-1のざっくりまとめです。
Part 2-1 登場キャラ相関図
Part 2-1 登場キャラ
第二部 幾重にも広がる恋の水紋
主な登場人物
紫の上
Murasaki-no-ue
藤壺の宮の姪で、源氏が幼いころから育て、結婚。源氏の最愛の妻。
六条院春の御殿主。明石の姫君を育て上げ東宮に入内させる。入内後は産みの親の明石御方を姫君の後見になってもらうことで実の親子の再会を実現させる。明石女御が産んだ若宮を明石御方と協力し合って世話をする。
一方で源氏と女三宮との結婚や朧月夜との復縁などで心労がたたり病に臥せってしまう。
花散里
Hanachirusato
桐壺院の妃である麗景殿女御の妹。源氏が少年のころからの付き合い。控えめで多くを望まない性格で源氏にとって心安らぐ存在。源氏から息子の夕霧、養女の玉鬘の母親代わりを任せられている。六条院夏の御殿主。夕霧と藤典侍の子を預かり養育している。
明石の御方
Akashi-no-onkata
源氏が謹慎中に明石で出会った姫。源氏の一人娘となる明石の姫君を出産。源氏に請われ京に上るが、娘の将来のために身分の高い紫の上に養女にするため娘を手放す。六条院の冬の御殿主。
明石の姫君の入内に伴い女房として後宮に上がり姫との再会を果たす。紫の上とは友情を深める。
明石の女御が若宮出産時に自身が産みの母であることを女御が知る。若宮誕生後は紫の上と協力して孫の世話にあたる。
秋好中宮
Akikonomu-no-chugu
前の春宮と六条御息所の娘。朱雀帝の御代に伊勢の斎宮となり、母親とともに伊勢へ赴く。任期を終え京に戻るが母が他界。源氏の養女となり冷泉帝に入内、中宮となる。六条院秋の御殿主。母が亡くなった秋に心を寄せるエピソードから秋好と呼ばれるようになる。
女三宮
Onna-sannomiya
朱雀院の内親王。母親を亡くしており、後ろ盾がないのを心配した朱雀院によって源氏に降嫁させられる。このとき13歳。幼い姫宮だったが源氏から琴などの芸事や立ち居振る舞いなどをしつけられる。
恋狂いの柏木に一方的に襲われ懐妊、薫を出産。源氏に柏木との密通を知られ責められ嫌味を言われる。出産後出家する。
朧月夜
Oborotsukiyo
源氏の兄、朱雀帝の妃。入内前に源氏と付き合っており、入内後も関係を続けていたが、皆にバレてしまいバッシングを受ける。
朱雀院の出家後実家に戻る。源氏に迫られ復縁。しばらく付き合いを続けるが、自身のタイミングで出家。ふたりの男性に愛されながら恋に生きた女性。
六条御息所
Rokujo-no-miyasunndokoro
前の東宮妃で未亡人。趣味も教養も高いセレブリティ。源氏を深く愛するあまり、源氏に関わりのある女人たちに恨みをいだくようになる。源氏の正室の葵の上を生霊となって呪う。
娘である斎宮の任期が終わり京に戻り出家。源氏に再会後に亡くなる。亡くなったあとも魂は源氏の元にあり、紫の上を呪って弱らせ、女三宮を出家に追いやった。
女二宮
Onna-ninomiya
朱雀院の内親王。内親王との結婚を希望していた柏木と結婚するが、柏木は女三宮に懸想しているので幸せな夫婦生活とはならなかった。柏木の死後、夕霧から想われ心ならずも再婚。せめてもの抵抗に夕霧を部屋に入れず籠城する。
冷泉院
Reizei-in
母は藤壺の宮。実の父は源氏だが表向きは桐壺帝の第十皇子として即位。
母の死後出生の真実を知り、臣下の子が帝位に就いていることに動揺するが、誰にも打ち明けることなく帝としての責任を果たす。
真実の父である源氏に帝位を譲りたかったが固辞されたので、准太政天皇の位を授ける。10歳で即位して18年在位して28歳で譲位、冷泉院となる。
夕霧
Yugiri
源氏と葵の上の息子。葵の上の実家で祖父母によって育てられる。一緒に育った雲居の雁とは従姉弟同士で結婚の約束をしていたが、雲居の雁の父である内大臣に交際を反対されてしまう。実力で出世して内大臣に認めてもらい、雲居の雁との結婚の許しを得る。
親友の柏木から死の直前に妻の女二宮のことを頼まれる。最初は友人の未亡人として接していたがいつしか恋情をいだくようになり女二宮と結婚する。
明石女御
Akashi-no-nyogo
源氏と明石御方の娘。母親の身分が低いため、紫の上の養女となり、愛情豊かに育てられる。
東宮に入内して明石女御となる。後見役として明石御方が後宮に務めるようになり実の母親だとは知らされていなかったが、第一子を懐妊し六条院での里帰り出産時に明石御方が実の母との真実を知る。若宮(皇子)を出産。明石一族の願が果たされる。3男1女を産む。
匂宮
Niou-no-miya
明石女御の三男。紫の上の元で育てられ特に可愛がられる。祖母の紫の上から二条院を託され、梅と桜を大切にする約束をする。
薫
Kaoru
女三宮が産んだ男児。源氏の二男とされているが、真実の父は柏木。気高い容姿でどこなく柏木に似ている。柏木の遺品の横笛を夕霧、源氏経由で託される。
朱雀院
Suzaku-in
桐壺帝の第一皇子。源氏の兄。母は弘徽殿女御。朱雀帝として即位、現在は帝位を冷泉帝に譲り朱雀院となる。
出家をするにあたり娘の女三宮を源氏に降嫁させる。この朱雀院の出家が第二部の波乱怒涛の展開の起点となる。
前太政大臣(頭中将)
Saki-no-Ookiotodo
父は左大臣で葵の上の兄。源氏の友人でありライバル。娘の雲居の雁が源氏の息子の夕霧と想いあっているのを快く思わずふたりを引き離す。夕霧と雲居の雁を引き離してから6年、出世した夕霧を認め、娘との結婚を認める。
長男の柏木は自慢の息子だったが(大臣にとっては)原因不明の病に伏し亡くなってしまう。頼りにしていた長男の死を嘆き悲しむ。
柏木
Kashiwagi
太政大臣の長男。夕霧の親友で雲居の雁の義母兄。出世のために身分の高い女性との婚姻を望み、朱雀院に女三宮との結婚を願い出るが身分が釣り合わないと断られる。女三宮が源氏と結婚したあとも女三宮に固執し、自身が女二宮と結婚後も女三宮に懸想し、とうとう一線を越えてしまい妊娠させてしまう。女三宮との密通が源氏に知られてしまい病に伏す。男児の誕生と女三宮の出家を知ったあとに逝去。
雲居の雁
Kumoi-no-kari
太政大臣の二女。母親は離縁しており幼いころは夕霧と一緒に祖父母に育てられた。夕霧と想いあっているが父親に反対され、夕霧とは引き離されてしまう。ようやく内大臣が夕霧との結婚を認め、初恋を実らせた。夕霧とのあいだに4男4女をもうける。
夕霧が女二宮と結婚したことに傷つき腹を立て実家の内大臣邸に子供を連れて戻ってしまう。
藤典侍
Tou-no-naishinosuke
源氏の従者惟光の娘。夕霧が雲居の雁と離れているころに五節の舞姫を務めていて見初められる。典侍として宮中で仕えている。夕霧とは恋人関係だった模様。夕霧と雲居の雁の結婚後、夕霧の側室となり2男2女を授かる。
夕霧と女二宮との結婚で雲居の雁が心を痛めているであろうと見舞いの和歌を贈る。
明石入道
Akashi-no-nyudo
明石御方の父。三位中将だったが播磨守となりその後出家。「一族から帝と皇后が産まれる」の願をかなえるために娘の良縁を望む。娘が明石女御を産み、東宮に入内し若宮を出産。自身は明石で勤行を続け、願を果たすと山へとこもった。
明石尼君
Akashi-no-amagimi
明石御方の母。娘の明石御方が明石の姫君を産んだので娘と姫君と共に京に上る。姫君の将来のために身分の高い紫の上に養母になってもらうことに賛成し明石御方を説得。姫君が女御となり出産のために六条院に里帰りしたときに再会、実の母が明石御方で自身が祖母であることを女御に明かす。いずれは皇后の祖母、帝の曾祖母となる。
光源氏
Hikaru-no-genji
桐壺帝と桐壺更衣の間に生まれる。母を亡くし、帝のはからいで臣下に下り源氏姓を名乗る。憧れの藤壺の宮への想いが満たされないまま数々の女人と付き合い愛を探し求め、愛にさすらう。
大豪邸六条院を造営。冷泉帝から准太政天皇の位を授かる。
朱雀院が出家するにあたり内親王の女三宮を託され結婚する。また実家に戻った朧月夜とも復縁。どちらも紫の上を傷つけ、心労が重なった紫の上は倒れてしまう。紫の上の看病中に柏木が女三宮と密通、懐妊。その事実を知りふたりを言動で責める。
主な登場人物
桐壺院
Kiritsubo-in
源氏の父。桐壺更衣と源氏を寵愛する。桐壺更衣を亡くしたあとに容姿がよく似ている藤壺の宮を入内させ中宮とした。故人。
桐壺更衣
Kiritsubo-no-koi
源氏の母。さほど身分は高くなかったが亡き父親の遺言で桐壺帝に入内。帝からの寵愛を受け源氏を出産するが、弘徽殿女御らの嫌がらせを受ける。源氏が3歳のときに亡くなる。故人。
葵の上
Aoi-no-ue
源氏が元服時に結婚した正室。打ち解けない夫婦仲だったが息子夕霧を出産。直後に亡くなってしまう。
空蝉
Utsusemi
伊予の守の妻。一夜を過ごした源氏と文の付き合いを続ける。
夫の死後出家。源氏が東の院に呼びよせる。
夕顔
Yugao
中流階級のカノジョ。源氏と付き合う前に頭中将とのあいだに娘をもうけている。源氏と隠れ家デート中に変死してしまう。源氏にとって心許せる癒しの存在。
藤壺の宮
Fujitsubo-no-miya
源氏の母に容姿が似ている理由で桐壺帝に入内。中宮となる。源氏から求愛され罪の子を宿し出産。桐壺院の一周忌後に出家。源氏の永遠の憧れのヒト。桜の季節に亡くなる。
朝顔の君
Asagao-no-kimi
源氏の従姉。源氏の初恋の君だが、朝顔の君が恋人関係になるのを拒む。源氏とは風流な文をやりとりする間柄。自身のタイミングで出家する。
末摘花
Suetsumuhana
都でウワサの深窓の令嬢。和歌が苦手なユニークキャラ。
源氏の謹慎、復帰後も一途に源氏の来訪を待ち続け、二条院の東の院に呼んでもらう。
玉鬘
Tamakazura
デート中に変死してしまった夕顔の娘。父は太政大臣(元頭中将)。紆余曲折を経て源氏に養女として引き取られる。六条院の夏の御殿に住む。都中の公達から求婚され、源氏からも想いを寄せられるが、冷泉帝の尚侍として後宮に上がることに。しかし、玉鬘を諦めきれない髭黒大将に襲われ結婚することになった。
弘徽殿大后
Kokiden-no-ookisaki
桐壺帝の妃。桐壺帝が寵愛する桐壺更衣に数々の嫌がらせをする。出産した第一皇子は朱雀帝として即位。妹の朧月夜を朱雀帝に入内させる。父は右大臣。
朧月夜と源氏の関係を朱雀帝への謀反と主張し源氏を政治の表舞台から追いやったが、朱雀帝が源氏を復職させたことで思惑通りにはならなかった。
近江の君
Omi-no-kari
内大臣が引き取った姫。個性的なキャラクターで、評判のいい玉鬘に対してあまりよく描かれていない。
髭黒大将
Higekuro-no-taisyo
東宮の従兄。病気の妻がいるが玉鬘に求婚し、玉鬘が宮中に上がると聞いて諦めきれず彼女の寝室に乱入し無理矢理結婚してしまう。
真木柱
Maki-no-hashira
髭黒の大将の娘。髭黒と玉鬘の結婚によって自宅を離れることになった娘が大好きな父にあてた手紙を柱にはさんだ。この歌が由縁で真木柱と呼ばれるようになる。源氏の弟の蛍兵部卿宮と結婚するがあまり幸せではないよう。
新弘徽殿女御
Shin-Kokiden-no-nyogo
太政大臣(頭中将)の長女。冷泉院妃。中宮にはなれなかった。
印象的なエピソード ~ Impressive episode ~
朱雀院の第三皇女。母親が亡くなっており、朱雀院が出家するにあたり後ろ盾がいなくなるので心配した朱雀院は誰かに嫁がせようと考える。
女三宮に結婚を申し込む貴族もいたが、身分が釣り合い姫宮の養育もしてもらえる源氏に降嫁させる。
親子ほどの年齢差の結婚に源氏は最初断るが、女三宮が藤壺の宮と血縁関係があることから結婚を了承してしまう。
朱雀院の出家により妃だった朧月夜尚侍は実家に戻る。密会がバレて須磨での謹慎以来深い付き合いはさけていたが、源氏は朧月夜を訪ねる。
最初は源氏を拒んだ朧月夜だったが源氏に押し切られ一夜を過ごし復縁する。しばらく付き合いを続けてから朧月夜は朱雀院の後を追って出家。
明石女御が懐妊して出産のために六条院に里帰りする。育ての母の紫の上は再会を喜ぶ。出産のために移動した冬の御殿で明石女御は明石尼君から実の母が明石御方であることを聞かされる。明石御方からは愛情込めて育ててくれた紫の上への感謝を忘れないよう諭される。
明石女御が若宮を出産後は紫の上と明石御方は協力し合って孫である若宮の世話にあたる。明石女御は後宮をとりしきるバリキャリ明石御方と優美で賢く理想の女性である紫の上というふたりの母親に恵まれたことになる。
明石御方の父である明石入道は三位中将だったが播磨守となりその後出家。「一族から帝と皇后が産まれる」との夢を見たことから娘を高貴な男性と結婚させようと願を立てる。源氏が須磨に隠棲しているときに明石の自宅に招待し娘を紹介する。娘が明石女御を産み、明石御方、明石の姫君、明石尼君は京に上り源氏の元へ行くが、明石入道は明石で勤行を続ける。
明石の姫君は東宮に入内し若宮を出産。いずれは明石女御が皇后、若宮が帝になるであろうことから願を果たす。
明石一族の願が果たされたので源氏は一族で盛大な住吉大社詣でを行う。
明石入道は願を果たし潔く山に籠る。
朱雀院と女三宮の対面を実現させるために源氏は朱雀院の五十の御賀を差し上げる企画をたてる。
朱雀院が女三宮の琴を楽しみにしていると聞いた源氏は女三宮に琴の特訓を始める。
朱雀院の前での本番の前にリハーサルを兼ねて六条院の女君たちで「女楽」を行う。特訓の甲斐もあり女三宮も危なげなく演奏するが、夕霧は紫の上の和琴の調べに聴き惚れる。
普段顔を合わせない六条院の女性たちが一堂に会し、衣装に凝り、素晴らしい演奏が行われた春のイベントとなった。
柏木と女三宮
夕霧の友人で内大臣の長男の柏木は出世のために高貴な女性との結婚を望み女三宮との結婚を朱雀院に願い出るが、身分が釣り合わず結婚は叶わなかった。
女三宮が源氏と結婚したあとも女三宮のことを諦められず、同じ朱雀院の内親王である女二宮と結婚後も女三宮に固執する。
女三宮の女房に手引きさせてとうとう柏木は女三宮の元に忍び込み一線を越えてしまう。源氏が紫の上の看病につきっきりの隙をついて何度も逢瀬を重ねて妊娠させてしまう。
密会の事実を源氏に知られてしまい、源氏からの圧力に気おされ寝たきりの病気になってしまう。
紫の上の絶望と病
養女の明石姫君を嫁がせた紫の上は穏やかに源氏と老後をすごすはずだったが、源氏が女三宮と結婚し女三宮が正室となる。また元カノの朧月夜とも復縁し、どちらにも紫の上は傷つき絶望を味わう。
それでも女三宮とも交流し優しい言葉かけをし、明石女御の出産、育児のフォローもし、努めて穏やかに過ごしていたが病に倒れる。一度は息をひきとるが源氏の必死の加地祈祷で息を吹き返す。病の原因は六条御息所の怨霊だった。
後世のために出家したいと源氏に願い出るも認められない。紫の上は勝手な行動はせず、必死に看病してくれる源氏のために生きようと考え直す。
薫の誕生と柏木の死
柏木の病状が回復しないまま女三宮は男児を出産。のちに薫と呼ばれるようになる。
表向きは准太政天皇である六条院(源氏)と二品の宮である女三宮というこの上なく高貴な夫婦の子供として祝福を受ける。
女三宮は産後の肥立ちがよくなく、源氏から蔑まれるのに耐えられず父の朱雀院に出家を願い出て髪を下ろす。
男児の誕生を知り、女三宮の出家に絶望した柏木は息を引き取る。
柏木が亡くなり、夕霧は遺言どおり未亡人の女二宮を見舞う。楽器を合奏する機会があり、女二宮の母の一条御息所から柏木の横笛を譲られる。柏木は夕霧の夢に現れ「横笛は子孫に伝えたい」と告げる。
柏木と女三宮が密通していたのではと疑っている夕霧は源氏に横笛の話をして柏木の事を探ろうとする。源氏は夕霧の追及をはぐらかすが柏木の形見である横笛はこじつけまがいの言い訳をして引き取った。
柏木が亡くなったあとも柏木を惜しむ声が聞かれる。薫は美しく可愛らしく成長している。
源氏は冷泉院に誘われ秋の十五夜に冷泉院を訪ねる。
源氏と藤壺の宮との子である冷泉院。決して父子の名乗りはできないが、気遣いでお互いを思いやる。自身は実の息子の冷泉院と印象深い夜を過ごしながら同じ境遇の柏木と薫に想いを馳せる。
柏木と女二宮と夕霧
夕霧は柏木から妻の女二宮のことを頼まれる。最初は亡き夫の友人として見舞っていたがいつしか恋情をいだくようになる。
女二宮は柏木との結婚も幸せなものではなく、夕霧からの告白も受け入れたくなかったが、夕霧が結婚の手はずを整えてしまう。
夕霧と女二宮の結婚に心を痛めた雲居の雁は子供たちを連れて実家に帰ってしまう。
側室の藤典侍は本妻の雲居の雁の心情を思いやる和歌を送る。雲居の雁も「夫婦仲が悪いなんてヒトゴトだと思っていたのに」と本音を打ち明け、藤典侍の気遣いに感謝する。
雲居の雁は4男4女、藤典侍は2男2女を産んでいる。
第三十四帖【若菜上】~第三十九帖【夕霧】のざっくりまとめでした。
次回Part2-2 で第二部完結です。
朱雀院の出家から始まった物語の連鎖。
紫の上と源氏の最後の物語です。
また訪ねてくださるのを心からお待ちしています♬
『1000文字源氏物語』
bon voyage!!
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